最近、あるサイトにハマっている。

「オペラ配役プロジェクト」

オペラ歌手のレパートリーをオペラファンが直接書き込みして、オペラ歌手のレパートリーWiki版を作るという試みのようだ。
但し、オペラ歌手のレパートリーとして書き込むのは、オペラ全曲盤のDVDやCDの存在が明らかなもので、オペラ・アリア集で1曲だけ歌っているものは、含まないらしい。
ここの管理人様は、非常にオペラを愛し、賢明な方と推察した。
そこで、私の大好きな尊敬するオペラ歌手から順番に、寝る間も惜しんで書き込んでいる(爆)
今迄、頑張って書き込んだオペラ歌手は、Leontyne Price, Jessye Norman, Luciana D'intino, Monserrat Caballe, Karita Mattila, Angera Denoke, Jane Eaglen, Barbara Frittori, Olga Bolodina, Tuva Semmingsen, Patricia Bardon等々。
これらの歌手のレパートリーを、丹念に調べ上げた。
まず、自分の所有しているCDやDVD、オペラ歌手の所属会社のサイト(殆どが国外のサイト)、日本版Wikipedia、英語版Wikipedia、AmazonやTowerRecord等の録音探しを行ない、丁寧に情報を集めた。

これらの歌手のレパートリーを丁寧に調べて、一つ大きく認識した重要な事が存在する。
殆どの歌手が、例えヴェルディやプッチーニやワーグナーなどを主にレパートリーとしていたとしても、バロックや古典の作曲家のレパートリーとしてきちんと録音として残されているオペラが意外にも多かった事、である。
これは、Youtubeでも充分に検索可能な事である。
如何に、バロックや古典の勉強がオペラに於いて大切で重要な事であるのか。
これは、一昨年に私がヘンデル没後250年リサイタルを行なった時に、非常に痛感させられた事でもある。
無論、レパートリーであるという事は、オペラ全幕レチタティーヴォもアンサンブルも含めて全て歌える事が、当然の事ながら最低条件である。
オペラ・アリア数曲歌えて「これが私のレパートリー」なんて、浅はかな勘違いは存在しない。
という事は、私にもまだ、本当のレパートリーになるオペラの役は無い、という事になる。
極めて近いのが、ヘンデル「エジプトのジュリアス・シーザー」のクレオパトラ役。
まず、バロックである事に非常に感謝した。
このクレオパトラの勉強を私に勧めて下さった、ミルヒー先生に非常に感謝申し上げている。

要するに、声質にだけ拘ってヴェルディやプッチーニやワーグナーを歌える可能性に一喜一憂しているのは、単なる「お門違い」であるという事。
自分自身の声質や声域に併せて、多くのバロックや古典の勉強も並行して同時に進めていかなければ、片手落ち以外の何物でも無い、という事。
以前、ヤンクミにも何度か言われた事がある。
「バロックはクラシック音楽の基本」
これを、オペラ歌手のレパートリーが何よりも証明していた、という事である。
ヴェルディ、プッチーニ、ワーグナー、シェトラウスなどの根底に、パーセル、ラモー、ヘンデル、グルック、ハイドン、モーツァルト、ベートーベン、ロッシーニ等の作曲家の底力の重要性を改めて再認識させられた。
これだけでも「オペラ配役プロジェクト」の書き込みに血道を上げた事の最大の効果であり、報酬であると嬉しく思う。
今後は更にヘンデル「エジプトのジュリアス・シーザー」のクレオパトラ役の全曲習得に地道に根気強く取り組んで行きたいと考えている。残っているのは、アリア2曲と、短いレチタティーヴォ5か所、2重唱1曲である。
特に、ヘンデル「エジプトのジュリアス・シーザー」のクレオパトラ役は、Leontyne PriceやMonserrat Caballeなどの映像がYoutubeで多数確認出来た。このヘンデルのクレオパトラ役を丹念に習得する事により、これらのオペラ歌手のレパートリーに少しでも近づけるよう、そして更にバロックや古典のレパートリーを常にアンテナを張り巡らして探す、新たな突破口としたいと考えている。

きちんとした音楽的「土台」が無ければ、幾ら近代・現代の大作曲家のオペラ作品を勉強出来る声質だと自己過信し思い込んだ所で、所詮は「砂の山」であるというのが、私の今回の大きな認識的変化である。

今回の「オペラ配役プロジェクト」から勉強したお陰で、新たに注文したバロックや古典のCDやDVD等幾つかある。早く届くのが待ち遠しい。
来月に、声楽の知人の主宰する音楽会で歌う曲も、ヘンデルとモーツァルトのオペラ・アリア1曲づつに決めた。
4月には、この事を予測だにしていなかったがグッドタイミングで、声楽仲間とヤンクミとで、イタリア古典歌曲の勉強会も開く事が決まっている。
これだけタイミングが揃うと、今ヴェルディやプッチーニを主に勉強を始めて行こうとしている時だからこそ、基本に立ち返るように自分自身の音楽人生に、ミューズから指針を頂いたのではないか???と感謝したくなるくらい、嬉しい。

特に、私が尊敬して止まないJessye Normanのバロックや古典のオペラのレパートリーの広さには、ただただ感嘆するばかりである。

私が所有しているCDやDVDのある、オペラ歌手のレパートリーはほぼ「オペラ配役プロジェクト」に書き尽くした。
今後は、新しくオペラ歌手のレパートリーとしているオペラを、他の書き込みから色々と多くの情報を得ながらオペラの勉強をして行きたいと考えている。

最近、去年からお世話になり始めてレッスンを受けている、教授のレッスンのお陰で非常に中低音域の声量がアップして来て、尚且つ低音域の音域も広がって来た。バロックや古典の曲も、ソプラノと言えども中低音域を必要とされる曲は多い。何もヴェルディやプッチーニやワーグナーだけでは無い。これは、今後の勉強がとっても楽しくなりそうである。
自分の自己満足だけで「自分の声域は広い」と思い込むような独断にならないような今後の状況も大変有難い。
来月、知人の音楽会で歌う2曲のうちの1曲のヘンデルのオペラ・アリアは、コントラルトの役のオペラ・アリアである。
是非、教授のレッスンの成果と「オペラ配役プロジェクト」の恩恵を実際の歌唱の成果に少しでも繋げられるように、勉強し続けて行きたい。

やっぱり、バロックや古典って、いいですよね〜\(^-^)/