昨日、声楽仲間に自分の師事している先生を紹介しようとしていた時のこと。

自分がウィーンの演奏会に既にクレジットされているのを始めて知った。
いつのまに?????
今年のウィーンでのレッスンは場合によっては非常に厳しいのではないかと考えていた。
理由は、原発問題。
今のところ、ウィーンへは欠航便はあるものの大丈夫の様子。

それにしても、もう逃げも隠れも出来ない状況になってしまった。
もう「歌えるかどうか」では無い。
意地でも「歌わなければならない」状況である。
今から焦っても仕方がないが、慌てても出来る努力は限られているが。
それでも、今まで生きて来た人生の中でも、最大限の勇気を振り絞らなければならない。
固まっている場合では無い。
解ってはいるのだが、久し振りに、震えた。

誰も助けてはくれない。
自分で「歌う」しか無い。
声楽の個人レッスンを始めた時には、考えも、思いもしなかった事。
ウィーンでのレッスン、ウィーンでの演奏会出演。
焦って、親しい人達みんなに、メールしまくり。
自分でも相当動揺しているのを感じた。


ヤンクミからメールの返信を貰った。
朝の4時。
こんな時間に、心配してメールをくれるヤンクミの心が、ただひたすら嬉しい。

「ここまで来たならやるだけやる事と思う。望むと望まざるとに拘わらずあなたの歌を歌ってください。これは多分、神様があなたの歌を聴きたいのだと思う。私にはそれしか考えられない。健康に留意して・・・。やりうる限りの音楽を楽しんでください。これしか今の私には言えないけど、大きな運命の力の強さに私も驚いています」

そうだな。
14年前、初めてヤンクミと出逢って歌っていた時に、一体誰が今日の私を想像しただろうか。
誰も、いない。
私自身も、ヤンクミも、ただ二人とも永く楽しく演奏する事だけを考えて、いた。
Jessye Normanの手を握る事が出来た時には?????
初リサイタルを無事終えた時には?????
初めてウィーンの地に降り立った時には?????
こんな日を予想もしていなかった、懐かしくも力強い思い出。


私に出来る事も、私がやるべき事も、何一つ変わらない。
自分の歌を自分の声で歌うだけ。

でも、震えるのは何故だろう。