晴れの日はANDANTE

私のライフワークである歌曲やオペラ、日々の練習やレッスンについて、気ままに綴っていきます。

2010年02月

「微妙」と「ハッタリ」

今日は、3月演奏会のためのY先生との2回目のピアノ合わせ。
もれなくスタジオ練習時間ギリに起床、慌ててスタジオで30分程発声練習。
発声練習と言っても、ほぼパミーナのアリアの練習。谷岡先生からも「パミーナのアリアは発声練習に丁度良いアリア」との事だったので、基本の発声練習はソコソコにして、殆どパミーナのアリアを歌って発声を整える。ドイツリートのレッスンの時には、もうこの方法で発声練習でも宜しいのでは無いのかと。
最近特にパミーナのアリアの練習や、Y先生とのピアノ合わせでパミーナを歌っている時に感じ始めた事が一つある。今自分が目指しているパミーナのアリアの歌唱、これが私が最も目指している「表現のためのアジリダ」なのではないかという事。これは、ほぼ確信に近いものがある。
次回、谷岡先生のレッスンで、この「表現のためのアジリダ」について話をしたいと考えている。

昼過ぎにY先生のお宅へ伺う。
いつもの通り、みっちりピアノ合わせキッカリ50分(笑)
バッハ20分、パミーナ30分。休憩無しで多少コメントを話されるのみ。今日はいつもよりも多少疲労が取れていなかったせいか体が重かった。前回のピアノ合わせの方が良かったかも。特にパミーナのアリアは、アジリダの後の後半部分が中々息が流れてこなくて、重いカンジ。パミーナのアリアを重点的に練習行った。
まあ、体調決して良い訳でも無いので、無理はしない。結局は演奏会本番にきちんと調整してベストの状態で自分の思った通りの歌唱が出来るように、十分な練習を行って行く事さえ出来れば良い。
真央ちゃんが言った通り。やれる事は総てやった、後は自分を信じるだけ、と私自身がそう言えるように。
Y先生も、

「私ももっと勉強するわ。まだね、こう何て言うか、頑張って和音を追って弾いてるカンジなのよ。もっともっとこう、いつもの道を歩いていて尚且つ、周りの景色を余裕を持って美しさを楽しめるような演奏が出来ないとね」

と仰った。やっぱり、目標高いなあぁ。肝心の私がもっともっと頑張らねば。私の方がY先生に付いて行くのが精一杯なので、兎に角私に出来る事は、練習。人一倍練習して、少しづつ積み重ねて行く事だけ。
今日は、パミーナのアリアに比べてバッハの歌曲のドイツ語の子音の発音がはっきりしていないのではないか?とY先生に指摘を受けた。今後は練習時に子音の発音に十二分に留意して練習を続ける。もっとディクションが必要のようだ。

ピアノ合わせが終わった後に、今年のシューマンのリサイタルのピアノ伴奏を正式にY先生にお願い申し上げた。Y先生は、喜んで受けて下さった。今日、もうシューマンの11曲の楽譜とMDの録音を持って行った(笑)日程も時間も決まり、9月ウィーンにレッスンに行って帰って来てから10月以降には少しづつピアノ合わせを開始したいと考えている事をお話しした。本当にホッとした。これで、シューマンが歌える!!!11曲もの暗譜、しかも今回選択した11曲は非常に難易度も高く表現力も要求される曲。
楽譜をパラパラめくって見ていたY先生が、

「何だか、楽譜を見てるだけで、綺麗ねえぇ〜〜〜♪」

と、喜んで下さった。Y先生もシューマンの歌曲に関しては大学時代に「リーダークライス」をお勉強されたとの事で、ジェシー・ノーマンの録音も好んで聴かれたとの事。今回シューマンのリサイタルで歌う「献呈」は、ノーマンの録音を長い間勉強して来た。是非是非Y先生に喜んで頂けるような歌唱が出来るように頑張って練習に励みたい!!!!!


今日、Y先生とのピアノ合わせが終わってから一杯呑んだ後に、いつものギャラリーカフェに行った。
まず、正式に「ロベルト・シューマン生誕200年リサイタル」の申し込みをした。詳細はまた予定日が近くなってから。
そこで、社長とプロデューサーが超忙しそうにDMの作成作業をしていたので、私もお手伝い(爆)
その時に、先日ギャラリーカフェの社長に送った例の「成分解析」の話題になった。社長は「成分解析」に、自分が内服している薬の名前などを入力していたらしく、もうその時点で皆で大爆笑!!!!!私が、
「人間の名前を入力するんですよ〜〜〜」
と話すと、早速プロデューサーが私に、
「ねえねえ、社長やってみてよ!!!」
と言われたので、社長を成分解析。私は既に社長もプロデューサーも成分解析済みだったので、心の中で爆笑しながらプロデューサーに、二人の成分解析をお見せした。
社長は75%が「微妙さ」で出来ていて、プロデューサーは71%が「ハッタリ」で出来ているとの結果が出た。
社長は、
「ええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜、微妙??????????」
と、お気に召さなかった御様子(激爆)
しかし、プロデューサーは、
「あっ、私のハッタリ、合ってるかも!!!!!!!!!」
と、超お気に召されたご様子(猛爆)
しかも、プロデューサーが社長を見る度に、
「ビミョ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜・・・・・・・・・・」
と言うようになってしまい、社長は無言で不服そう・・・・・(滝汗)
プロデューサー自ら、
「微妙とハッタリのギャラリーカフェですから♪」
と言ってしまわれる結果に(核爆)

くれぐれも、微妙とハッタリで喧嘩しないで下さいねえぇ〜〜〜〜〜・・・・・と言って、DMの作成を手伝い終えて、帰宅した(超苦笑)

明日は超久々の日勤なので、バンクーバーオリンピックのフィギアスケート、エキシビションの録画を観たら、寝る。
フィギアスケートのエキシビションの後の、選手たちのインタビューを観ていて強く感じた事が一つあった。
真央ちゃんが「演技の4時間前に海苔とお米を食べました」と言っていた。ちゃんと4時間前と決まっているのだという。
そこで一つ思い出した事があった。
男子フィギアスケートの織田信成選手の、フリー演技中にスケートの靴紐が切れてしまった事。
織田信成選手が言っていた。
「靴紐を新しいものに変えてしまうと、感覚が違ってしまうので、靴紐の切れた所を括って繋ぎ合わせて使っていた。行けると思ったが、途中で切れてしまった」
と悔しそうに悲しそうに述べていた。

普通の人なら、新しい靴紐に何故変えなかった???と憤慨しそうなものだが、私は絶対にそうは考えない。
何故なら、私自身、演奏会やリサイタル直前には、いつも決まった事しか行わない。普段と違う事は、絶対に行わない。
私は、演奏会やリサイタル本番前には、歌う曲数にもよるが3日〜7日は必ず禁酒する事、夜勤が多くても睡眠薬を一番弱い睡眠導入剤のみに減らす事、本番前日の夜だけは肉を食べる事、本番当日の朝からは水と栄養ドリンク以外は口に入れない事など、ずっとずっと長い間自分の中の御約束を続けて来た。
これは決して破らない。少しの生活のリズムの狂いによって生じる体調や精神的変化の結果、本番でどのような状態に陥るのか、全く予測不可能だからである。

だから、織田信成選手が靴紐を新しいものに変えなかった事、それには私には非常に共感を持つ事が出来る。
織田選手は、ちょっとだけ運が無かったのだと思う。
それが、とても心が痛んだ。

勇気。其の2

夜勤明けで急いで帰宅して、バンクーバーオリンピックのフィギアスケート女子フリーの演技を観て、一眠りして目が覚めたら、もう午後6時過ぎ。

バンクーバーオリンピックのフィギアスケートの特集ニュースを観てから、もう一度女子フリーの演技を見直した。

私が非常に緊張しながら重要視した選手。カナダのジョアニー・ロシェット選手。
まず最初にはっきり書いておくけれど、これは経験した人間だけにしか理解不可能な事。
大事な大切な重要なパフォーマンス直前の、肉親の出来事。
私がこのロシェット選手のオリンピック中の御母堂の訃報を聴いて、実際にロシェット選手の演技を観て、思わず去年のヘンデルのリサイタル直前の自分自身の事を思い出した。
以前にブログにも書いたが、私は、ヘンデルのリサイタルの1週間前に、青森の親父が脳出血で倒れて2〜3日経過してから発見されて病院に運ばれて生命の危機的状態だとの知らせを聴いて、本当にリサイタルの開催中止を真剣に考えた。
3日間考えて悩んで、リサイタル開催を決定した。
但し、その時に決めた事は、ブログに親父の病気を公表しない事。実際にリサイタルを聴きに来る人もいたから。
但し、リサイタル開催までの1週間の間に親父が死亡する可能性も大きく含まれていたので、ギャラリーカフェのプロデューサーには事情を説明せざるを得なかった。ギャラリーカフェのプロデューサーに親父の脳出血の件を話した時の事を、今でも忘れない。
「実は、青森の親父が脳出血で倒れて数日経って発見されて、もうどれくらい持つか分からない状態です。でも、リサイタルは、やります」
と、断言した時にギャラリーカフェのプロデューサーは、非常な驚きを隠さなかった。
但し、ミルヒー先生、オクレール先生、ブログには、親父の脳出血の件は一切公表せずにリサイタルを自分自身の力だけで乗り切る事を決めた。
決意と孤独と意地と集中力。
今の自分からヘンデルのリサイタルで歌う事を奪うのならばそれは「神」の決めた事に他ならないという「挑戦」だけが私の心に存在した。
ヘンデルのリサイタルに向かう直前に、ようやくブログに書いて、リサイタル直前のゲネプロ前に、ピアニストのオクレール先生に親父の現状を報告。リサイタル中に親父が亡くなる可能性も高かったからだ。
自分自身の精神力の強さと決意と意地の強さを、実感、認識した。
その場の舞台に立つという事だけで、非常な困難。

ロシェット選手の、オリンピックに賭けた決意と集中力と精神力と意地と、神の恵みの銅メダルに、心からの賛辞を贈る。

鈴木明子選手。
長く摂食障害という病気と闘いながら、このバンクーバーオリンピックまで辿り着いた。
男子フィギアスケートの高橋大輔選手も同じだが、実際にスケートを出来なくなるという病気や怪我に苦しむという事、これも実際に経験した事の人間でなければ本当に理解出来ない事である。
実際に演技や演奏に影響を及ぼし練習を中断・減ずるという病気や怪我の経験の無い人間は、共感の余地は無いと思われたし。
私自身、喘息発作に苦しめられ続けている。
発作が起きると、勤務と歌の練習に遅滞を生じるので、大量のステロイド治療を施せざるを得ない。非常に強い副作用が懸念される治療。ステロイド大量療法。
最悪の場合、私は喘息の重積発作という命取りという状況の確率も、あながち低いとは言い切れない。
病気や怪我、克服し完治出来るという事は、そうそう多くは無い。
世の中、そんなに甘く無い。私の命程度であっても、いつでも消える準備は整っている。
いつ、演技・演奏出来なくなるとも限らない。
練習出来ないという、不安、焦燥、苦しみ、悲しみ。
練習出来なければ、総ての道は閉ざされてしまう。
鈴木選手は、その総ての困難を乗り越えて、海を渡ってバンクーバーまで辿り着いた。
フリーの演技「ウェストサイド・ストーリー」での、トリプルループからダブルアクセルジャンプの流れでストレートラインステップに移行する音楽と演技の「夢と希望」への流れと道筋。
諦めない事の大切さと、勇気、意志の強さ。
このフリースケーティングのプログラムは、正に神様からの「贈り物」だと思えるような素晴らしい美しい希望に満ちたプログラムだなあぁ、と心から感動した。
克服するべき「試練」を持ち、それを乗り越える事の出来た人間だけが持つ、本当の強さ。
幸運があったから乗り越えられた、それ以上に、乗り越える強い意志に幸運が微笑んだのではないか、と思ってしまうような、鈴木明子選手。
真の美しさというものは、苦しみや苦難を排除した所に存在する非人間的な世界というよりは寧ろ、苦しみや苦難という下支えがあってこそその上に真の美しさは確実に存在するのだと、確信した。

国際舞台という大きな世界。
日本という小さな国から出て、世界の地面に降り立ち、自分の演技・演奏をするという事。
私が去年、生まれて初めて日本を出てウィーンに行った時の事を思い出した。
誰も知っている日本人のいない、ウィーン国際空港のロビー。
ウィーンのコンチェルトハウスで、始めてシューベルト「野薔薇」の楽譜を開いてB先生の前に立ち、ピアノ伴奏のタイミングを見てブレスを吸い込んだ瞬間。
今は懐かしいけれど、今年の9月はもう既に、懐かしさなどに浸ってはいられないだろう事は明白。

ちなみに、キム・ヨナ選手の演技に関してはコメントは差し控える。
素晴らしい事は、別に私がブログに書くまでも無い事。
その他大勢の、フィギアスケート似非評論家紛いに、総てお任せする事にする(笑)

真央ちゃんのスケーティングのストレートラインステップの演技のような表現力と迫力と意思の強さを持って、私自身も歌の表現を出来るようになりたいなあぁ、と心から願う。

勇気。

昨日、夜勤入りで出勤してから、真央ちゃんがジャンプを飛べなかった事、銀メダルだった事を、仲良し看護師呑み仲間から訊いた。
昨日の夜勤、手術が1件。
ようやく手術患者の状態が落ち着いてから、休憩時間にネットで調べて、真央ちゃんがフリーの演技でトリプルアクセルジャンプを2度決めた事、その他のジャンプでミスした事を知った。

夜勤が終わって、急ぎ自宅に戻った。
バンクーバーオリンピック、女子フィギアスケートのフリースケーティングを録画予約してから夜勤に出掛けた。
真央ちゃんのフリーの演技を、ゆっくり観たかった。仕事帰りに、珍しくスーパーで鯛と平目を購入して、1本¥4000のオリーブオイル&バジル・ローズマリー・オレガノでマリネを作り、生春巻きと焼酎でバンクーバーオリンピックの女子フィギアスケートのフリー演技に備えた。

もう結果は知っている。私は、別に最初から金メダル争奪戦には興味や関心は薄かった。
真央ちゃんの初のオリンピックの演技、特にフリーのラフマニノフ「鐘」の演技が観たかった。
夜勤から帰宅して、バンクーバーオリンピックの女子フィギアスケートの演技を観た。

真央ちゃんが、泣いていた。
演技には満足していません。
トリプルアクセルは飛べた事は、良かったです。大粒の涙を溢れさせながら真央ちゃんはインタビューに答えていた。私も観ていて、真央ちゃんと一緒に涙が零れた。

感じた事は、断片的だけれど幾つか有る。

トリプルアクセルジャンプに挑んだ勇気。
トリプルアクセルジャンプよりも、トリプルジャンプ2連続の方が成功させれば高得点な事は、真央ちゃんが知らない筈が無い。前期から失敗の確率の方が高かったトリプルアクセル。成功への強い意志と執念。
世界選手権、グランプリシリーズでの失敗から姿を消した2ヵ月間、1日100回は練習したというジャンプ。
「やるべき事は全てやった。後は自分を信じる。金メダルは欲しい」
素直に率直に語る事の出来る、心。
フリー演技での、トリプルフリップとトリプルトゥループの痛恨のミス。悔しさの涙。
始めてのオリンピック出場でミスして銀メダルで、悔し涙。
連日、マスコミの過熱報道や周囲の期待やライバルとのプレッシャー。
オリンピックも含め競技会は、全てを点数に換算しなくてはならない。才能も資質も努力も忍耐も愛情も成功も失敗も、全て。

やるべき事を総てやったと、後は自分を信じるだけ、と言い切る事の出来るだけの練習量、努力、忍耐、意志の強さ、何百回ものジャンプ練習。そうでなければ溢れ出る筈も無い悔し涙。
本当に頑張ったからこそ、だが決して本当に充分であったかどうかは神のみぞ知るが、本当に持てる全ての力を使い果たした事の涙、率直な素直な正直な偽りの無い、感情の表出。
真央ちゃんが「もう飛べない」と泣いていたと言われている、トリプルアクセルジャンプ。

幾つも、私自身が真央ちゃんから大きく学ぶべき事があった。
ミスの大きさ。たった一つのミスが、演技・演奏そのものを大きく左右するという事。私も練習だけは何が何でも必ずやるが、演奏会やリサイタルの恐ろしさ。真央ちゃんですら、どれ程練習したとしても十分では無いのなら、私なぞ推して然るべし。
決して、点数や序列に換算する事の出来ない感動の存在。それを見つめる事の出来る、人間が生来持っている筈の、温かい心。

本当に努力し忍耐した人間でなければ流れない涙は、確実に存在する。それは、真央ちゃんだけの事には非ず。

マスコミの過剰報道は、己の好奇心と下世話な情動に対する自制心で情報処理は十分制御可能。マスコミを非難する遥か以前に、まず己の自制心を恥じるべき問題。

日本中から「真央ちゃん」という愛称で慕われ愛すべき真央ちゃん、それで良いではないか。
その愛称を、真央ちゃん自身が嫌悪しない限りに於いて。

以前、ある本に書かれていた。
「本当にその人を尊敬し、愛し、幸福や成功を倣い目指すのならば、その人の不幸やマイナスの部分も全て含めて受け入れ愛する事を受け入れる必要がある」と。

誰もが、イメージと違うと違和感を唱え続けたプログラムで、トリプルアクセルジャンプを成功させて、初のオリンピックで銀メダルを獲得した事。
己自身がフィギアスケートを滑る訳でも無いのに散々ごたくだけ並べ立てるのは、人間の品格として如何なものか。良識を疑う。

勿論、他の選手も素晴らしかったが、手術患者を16時間看護している身には、これ以上はキッツい。
もう、休む。

アマチュアの誇り

去年7月から、ウチの病院に新しいドクターが勤務になった。同い年の循環器・透析・消化器内科を担当する男性のドクター。これがまた、超デッカい体格で、スウィーツとコーヒーが大好きで、音楽が大好きなドクター。
最初は、ウチの病棟課長が、
「音楽やってる看護師がいるんですよ〜」
って話を振った事から、K先生が、
「その看護婦さん、誰???」
と話が始まった。そのドクター、K先生としよう。
ある日、ちょっちお昼の勤務中に少し時間に余裕があったので、私からK先生に音楽の話を振った(笑)
「先生、音楽やってるんですか???何やってるんですか???」
と、詳しく話を聴いてみたら、何とK先生、フォークでギターを弾きながらコーラスを歌っているという。ちゃんとヴォイス・トレーニングも受けた事があるようで、オマケにギターはマーティンを2本、オべーションを2本持っていて、ウチの病院に就職する以前は、フォークのグループバンドを組んで、各地をドサ回りしていたとの事である!!!!!
こりゃあぁ〜スンゲぇなあぁ〜〜〜♪と感心した。

しかも、K先生の娘さんは中学生なんだけど音楽を勉強していて、メインはピアノ、最近はヴァイオリンも始めたとの事。私が、自宅で娘さんが使っているピアノは何かを尋ねたら、
「べヒシュタインのアップライトと、ヤマハのグランド」
と・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(激汗)更にK先生は続けて爆裂マシンガン・トーク。
「やっぱさあぁ、べヒとかベーゼンとか、すっげえぇイイ音するよねえぇ!!!そのうちさあぁ、べヒのアップライトとヤマハのグランド売っ払って、べヒのグランド買おうと思っててさあぁ!!!」
・・・・・・・・・・。べヒのグランド?????600〜800万円はするぞおぉ(爆死)

K先生に良く良く話を聴いてみたら、10代の頃はクラシック音楽ばっか聴いていたらしんだけれど、大学に入学してからフォークに目覚めて、今は無きポプコンに出場しようと目論んでいたとの事。でも、先生が育英会の奨学金を受けながら大学に入学した年に、ポプコンは終了してしまった。そこで、フォークのバンドを組んで、医師の仕事をしながら地道にライブ活動をして来たという事だった。
私も、元旦那がギタリストだったし、お茶の水の楽器店でバイトしていた事もあったので、ギターの話は結構付いてイケる♪♪♪

K先生とは、同い年で音楽好きという事もあって、楽しく一緒に仕事している。K先生が当直勤務の時に私の夜勤が重なった日は、私はいつもK先生の分も夜勤のスウィーツ(夜勤おやつ)を購入して、消灯が終了した時点で時間が空いたらK先生を病棟にお呼びして、看護師2人と看護助手1人とK先生と一緒にスウィーツを食べながら談笑するのが楽しみである。
K先生は、大変な急変患者や重症患者でもいつもとっても良く診てくれる。偉そうな態度も取らないし、的確な指示をくれるので、私はいつも勤務で疲労困憊のK先生を励ましながら一緒に仕事して、少し時間のある時は音楽の話に花を咲かせているのだ。
K先生は10代の頃は、ドヴォルザークなどが好きだったみたいで良く聴いていたらしい。今は専らフォークでギターとコーラス専門で、しかもウチの病院に勤務し始めてからは超多忙で、音楽の事は殆ど出来ないと嘆いていたのだ。


先日の夜勤で一緒になった時、少し時間に余裕があったので、音楽の話になった。K先生は、かなり過激とも思える発言をしていた。
「俺にとっては、音楽が命よりも大事なんだよね。大体にして、音楽出来ないんだったらこんな医者なんて苛酷な労働している意味無いんだよね。そう思うでしょ???俺なんかさ、女房子供がさ、音楽ばっかりやっててもう付き合い切れませんって言うなら、どおぉ〜ぞ出て行って下さいって言うもん(笑)音楽は、家族よりも命よりも大事だよ、ね!!!そう思うでしょ!!!」
と私に話してくれた。
私も全く寸分の違い無く、K先生と全く同じ気持ち。私も、
「ウチの親父のせいでウィーンに行く事が出来なかったら、親父の葬式になんか絶対に出無いっすよ!!!」
と話したら、K先生は頷きながら納得してくれていた。
凄く嬉しかった。共感を共有出来る音楽仲間、同志。ジャンルは違えども、志は同じ。涙が出る程嬉しい。
K先生が、
「あなた位音楽の勉強してたらさ、演奏する会場とかさ、関係無いよね。真剣に自分の演奏を聴いてくれる人達なら、数なんか関係無いでしょ。俺が昔、地方のドサ回りに行ってた時も、演奏中に無駄話こいてる輩、必ずいたんだよね。」
と、K先生なりに沢山沢山やり切れない思いをして来たんだなあぁ・・・(涙)と切なくなった。

だから、私の演奏会やリサイタルは、全て入場無料、宣伝は極必要最低限度で積極的に告知しない。多く観客を集客しようとすればそれだけ、演奏を真剣に聴かないどころか、無駄話や携帯着信音や居眠りなど、興味が無いならさっさと帰れ!!!何なら私が会場から引き摺り出してやろうか???と思うような下衆が来る可能性もある。だから、宣伝は極力無し、希望者に個別に演奏会の連絡をして、観客は最終的に1桁台で十分だと決めている。観客の数の多さよりも、邪魔者を排除する手間などに労力を無駄に徒労したくない。それが私の中で演奏会やリサイタルを行うための、絶対的変更不可能必要不可欠な「御約束」である。


先週、K先生と夜勤が一緒だった時に、クラシックやフォークソングだけでなく、シャンソンの話題になった。「枯葉」「愛の賛歌」「黒い鷲」の話題になった。とっても楽しかった。
この時に、K先生がポプコンの話を詳しく聴かせてくれた。吉田美和が予選落ちしたポプコンで優勝した「マリオン」は、結局プロデビューを総て断って、現在北海道で養護教諭を退職した後にバリアフリーの喫茶店を開いているという。ポプコンの優秀入賞曲を録音したCDを、K先生は私にわざわざ持って来てくれた。
そして、私はクラシックを歌うんだから、シャンソンも歌えるのでは無いかという話になった。
私自身、エディト・ピアフの「愛の賛歌」は是非是非フランス語で歌いたいとずっとずっと考えていて、楽譜を物色中なのである。K先生も割りとシャンソンも好きみたいで、今度はシャンソンを勉強してみようという話になった。本当に楽しみだ。


夜勤の休憩最後に、私はK先生に尋ねてみた。
「先生さあぁ、プロになりたいと思った事ありますかあぁ???」
K先生曰く、
「無いね♪」
私は超嬉しくって、夜勤なのに大きな声で、
「でっすよねええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!」
と笑顔満面で答えた。
私やK先生のように、歌う事、演奏する事だけが幸福で、歌や演奏以外の事は、例え命でさえもいつでも音楽以外は全て捨てる覚悟が既に出来上がっている人間には、プロとしての位置なぞ不必要、無用の長物でしかない。

近いうち、お互いのライブを聴きたいよねえぇ〜〜〜と、急変ドクター&急変看護師の談笑終了♪

これが私とK先生の「アマチュアとしての誇り」である。
素敵なドクターに知り合えたなあぁ・・・と、本当に嬉しい♪♪♪

まだ冬眠。

昨日はブログを更新し終わってから、セストとコルネーリアのアリア(ドレスデン)をDVDかけっ放しで寝てしまった。せんねん灸で左肩を低温火傷するし、散々だったので今日は愉快な気分、とゆ〜訳にも行かなかった。

午後3時に目が覚めた。マジ、幾らでも寝れるわ。
今日はスタジオが午後8時〜11時までしか取れなかったので、夕方は隣駅のドトールで、やっとこさウィーナーリートの楽譜作り作業に取り掛かる。
でも、体調が悪い。頭は痛いし、左肩の低温火傷は痛いし、胃の調子も良く無いし、ダルダルだし(キレ気味)
それでもミラノサンドを朝飯兼昼飯代わりにして、休み休み楽譜を作成した。まだ1曲完成していない。

時間になって、スタジオへ。
今日は、今年リサイタル予定のシューマン歌曲11曲を通して歌う事、今年9月にウィーンのB先生のレッスンに持って行く予定のシューベルト歌曲9曲通して歌う事、最後に3月演奏会のバッハ歌曲とパミーナのアリアを歌う事。
これで、きっちり3時間終了。
時間が無いとか、疲労困憊とか、言っていられない。
いつまで経っても練習が進まない。楽譜作りも進まない。
これでは、歌えない。
ウィーンのレッスンには、まだまだ曲を持って行かなくてはならないのだよ。ウィーンのN先生のレッスン用のバッハやベートーベンの歌曲や、ドンナ・エルヴィーラのアリア3曲。これらの曲の練習もそろそろ再開しなくてはならない。間に合わなくなってしまう。

もっと時間が欲しい、もっと休みたい、もっと歌いたい。
でも、無理。出来る範囲内で頑張って行くしかない。
嗚呼、人生とは不当なものだ。byスネイプ先生♪

今日の練習、流石に3時間で20曲ドイツリートを歌ったら、声帯疲労を感じた。
でも、声帯疲労を感じたら、パミーナのアリアの出番。スタジオ練習最後10分で、パミーナのアリアを2回程通して歌う。声帯リハビリ完了。声帯の疲労感が軽くなるなる♪

歌っていない時は、生きる事が誠に非常に大いに、つまらない。

まあ、明日は夜勤なんだけど、バンクーバーオリンピックのフィギアスケート女子フリーなので、頑張って働いて明後日帰宅したら、ゆっくり焼酎でも呑みながら録画を観る事にする。
スポーツニュースは、真央ちゃんvs キム・ヨナの話題で持ち切りだなあぁ。
マスコミは、金メダル金メダルと五月蠅いけど、真央ちゃんが最高のスケーティングが出来ればそれでいいんじゃん???と思う。
何事も、比較論でしか物事を考えられない人間は、心の貧しさがモロ見えだと思う。他人の事は散々これ見よがしに比較する人間に限って自分自身を適性に比較分析せずにマイノリティというカテゴリーに自分自身だけ特別扱いする。そういう人間の戯言は、慎重に注意深く避けなければならない。

28日は、またピアノ合わせがある。
まあ、余り心配していない。それだけが楽しい事だ。

使命

今日は久しぶりの2連休。
午後ゆっくりとスタジオ練習に出掛けた。

今日は疲労も大きく、発声練習から殆ど声が出無かった。
でも、折角の2連休なので、今日は演奏会用のバッハやパミーナのアリアでは無く、今年年末に予定しているシューマンのリサイタル用の歌曲の練習一本に絞った。シューマンの歌曲、「リーダークライス」「女の愛と生涯」などの有名な大曲を選曲していない。11曲のうちの殆どがシューマン歌曲の小品集から選択した。比較的知られている曲は「献呈」「胡桃の木」の2曲だけ。
去年、ヘンデル没後250年記念のリサイタルを終えた後、すぐにシューマンのリサイタル曲11曲の練習と、ウィーンでのレッスン曲を勉強開始する予定が、親父の脳出血で練習が大幅に遅滞してしまった。しかも、親父の入院管理と借金の返済のための夜勤専門勤務のせいで、練習やレッスンが大幅に遅れざるを得ない状況に陥ってしまった。幾ら録音を聴いていても、実際に曲を歌う練習をしなければ演奏会本番には全く結び付かない。
本来の予定からは大幅に遅れて、ヘンデルのリサイタルを過ぎて2ヵ月も経過してから、ようやくシューマンのリサイタルの練習を開始出来る状態になった。

親って、子供の足を引っ張り負担になりながらも、のうのうと長生きして子供に自分の面倒見させるのが親なんだろうか。そんな親、不要。

それでも、睡眠中もシューマンのCDをかけ続けて眠り、睡眠学習の効果もあってか、11曲の譜読みは何とか通して歌う事が出来た。今日はようやくシューマン11曲通しての練習が出来て少しホッとした。
無論、疲労困憊なので、5線の上の声は殆ど届かない。無理に声を出しても声帯に負担が掛かるので、スタジオ練習で無理に声を出すような真似はしない。発声はメゾピアノで11曲を歌う。兎に角、練習が遅れに遅れているので、通して11曲練習する事が大切。特に今回シューマンのリサイタル用に選曲した11曲は、小品から選択したとは言え非常に難易度が高い曲を11曲選択した。選択した基準は、録音を聴いてみて自分が歌ってみたいと思った曲や自分なら歌えると思った曲である。
このシューマンのリサイタルで演奏した曲から、来年のウィーンでのレッスン曲を選ぶ。要するにシューマンのリサイタルで歌う11曲は、ただ単にリサイタルで歌って友人に褒められればそれで終了などという極甘いものでは無く、リサイタルで一旦形に仕上げてからそれをウィーンでのレッスンに持って行って再度叩き上げる、というプロセスがもう既に去年から道筋が出来あがっているのだ。
勿論、来月の演奏会で歌うバッハとパミーナのアリアも、6月千葉でのヤンクミ一座で歌うヘンデル「エジプトのジュリアス・シーザー」クレオパトラのアリア5曲も大変重要だが、シューマンのリサイタル11曲は、まだ1曲しか暗譜出来ていない。暗譜は、出来るなら出来るだけ早い方が良い。11曲のリサイタル曲は、決して多い曲数では無いが、決して少ない曲数でも無い。
今後は、私の生活を圧迫し生活負担を強要し私の足を引っ張り努力から引き摺り下ろそうとする親父の存在に負けずめげず諦める事無く、根気強く我慢強く諦めずに、只管地道に練習とレッスンに取り組み向き合って行く事だけである。


今日、スタジオ練習が終わって午後9時過ぎに帰宅した。
スタジオでも気になって携帯でチェックしていたのだが、今日のバンクーバーオリンピック、フィギアスケート女子ショートプログラム、真央ちゃんが2位に付けていて、本当に嬉しかった。
まだ録画は観ていないのだけれど、ニュースステーションの映像やインタビューを観て、本当にホッとしたし嬉しかった。
確かに、キム・ヨナと5点近い点差はある。
でも、私は、真央ちゃんが一番取り組み向き合い闘って来た、苦手と言われ続けたショートプログラムでノーミスの演技が出来た事、トリプルアクセルジャンプを成功出来た事、そして何よりも、

「金メダルは欲しいです。でも、明日のフリーでも、今迄練習はして来たので、自分のやるべき事が出来ればいいと思っています」

と、笑顔で語った真央ちゃんが、とってもとっても嬉しかった。
本当に真央ちゃんがインタビューで言った通りで、金メダルは誰だって欲しい、練習は十二分にやって来た、後は自分の最善を尽くすだけ、という、ただそれだけの事なのだ。
ただただ、オリンピックの金メダルだけを目当てにして来たのなら、キム・ヨナに5点近くの点差を付けられて真央ちゃんが笑ってインタビューに答えるだろうか。
真央ちゃんが目指して進化し続けているその先にあるものは、本当に「オリンピックの金メダル」ただそれだけなのだろうか。
私は、今日の真央ちゃんのインタビューでの笑顔を観る事が出来て、もう何の不安も感じていない。
金メダルが取れなくて悔し涙を流した真央ちゃんでも、いや、そんな真央ちゃんだからこそ今迄よりももっともっと大好きになれる。
本当に真央ちゃんは練習し続けたのだと思う。トリプルアクセルジャンプを100%決められる程に。その練習量は、凡人には計り知れないと思う。天才と言われている真央ちゃんでさえ、これ程の練習が無ければオリンピックの舞台に上がって来る事が出来なかったのだ。
凡人の中でも最低の位置にいる私達アマチュアの演奏者が、練習をしないでどのような戯言を垂れ流した所で、作曲者に恥じよ、という所が関の山である。
私も、真央ちゃんに倣いたい。

練習は十二分にやった。やれるべき事は全てやった。後は、本番で自分のやるべき事をやるだけ。

いつもそのように自分を保ち続けたい。
いつも、そのように演奏会本番を迎えたい。
改めて思う。練習をしないで能書き垂れ流しの演奏者は、真央ちゃんの爪の垢でも飲んだらどうだ???
私も、例えどんなに疲労困憊でも体中痛くても喘息発作に悩まされても、絶対に休日にはスタジオのピアノの前に楽譜と共に向かっていよう、そう強く願った。


今の生活体系なら、間違い無く2017年までには、過労死出来そうだ。
金輪際、一生顔を見たくない、今後何百回人間に生まれ変ったとしても、絶対に出会いたくない人間、私には3人存在する。両親と、もう一人。私を苦しめ侮辱し蔑ろにした3人。
こんな状況で、長生きは真っ平御免被る。
歌って笑って太く短く人生を終えたい。

本当の闘い。

昨日は、超トンでも無い夜勤だった。
申し送り終了15分後、突然患者さんが呼吸停止&心停止。即心臓マッサージと人工呼吸を施したが、20分後に死亡確認。そして、朝9:30に出棟した手術患者さんが11時間掛かって手術終了、約5000cc出血して帰室、その後は朝まで1時間毎に観察・測定を繰り返し、ようやく落ち着いて夜勤終了。16時間の夜勤勤務で休憩は1時間弱しかなかった。昨日の朝は夜勤後帰宅してすぐに、気絶。一眠りしてから、待ちに待っていたバンクバーオリンピック男子フィギアスケートのフリーの録画を観て、織田のアクシデントに涙を誘われ、ライサチェックにベタ惚れし(はぁと)、高橋の銅メダルに感動した。全身、せんねん灸尽くしで♪

今日は朝目が覚めてからクシャミが止まらなかった。完璧に昼夜逆転傾向のため、今月から睡眠薬を倍量に増やした。無理やりにでも夜眠らないと、休日に歌の練習が出来ない。危機的状況。多忙を極める勤務の上に夜間殆ど眠れないため、鼻風邪程度はやむを得ない。風邪薬を飲んでスタジオ練習に行く。
本当は、来月の演奏会本番のために谷岡先生のレッスンを受けたかったのだが、今疲労困憊で殆ど進行が止まっている、今年リサイタル予定のシューマンの勉強がどうしてもしたかったので、今日はスタジオ練習にした。今日はいつものスタジオがどこも取れなかったので、新しいスタジオへ。午前11時から、十分な睡眠と休養が取れなかったが文句を言っている場合では無い。自宅からちょっと遠いけど割と広くて響きが良い。ピアノは無いけどクラビノーバがあるので、まずまず。

発声練習をしてから早速シューマンの歌曲の練習に入る。しかし、クシャミが止まらない状態で鼻水をかみっ放しの上、疲労のせいで体も声帯も半分眠っている状態には、シューマンの歌曲の音域は些か高すぎる。いつもなら何て事は無い2点Gや2点Aでさえ届かない。体も筋肉も硬い。横隔膜さえ自由に動かない。声が硬く息が流れない。重心が上ずったような感じ。発声練習だけならいつもと然程変わらない程度の声は出たけれど、これでは話にならない。特に中高音域が続くシューマンは流石に辛い、と言っても、じゃあパミーナのアリアは何故辛く無い?????とゆ〜話になってしまうのだが、シューマン歌曲2曲練習したトコロで流石に声帯に負担を感じて、急遽練習曲を変更した。
ヘンデル「エジプトのジュリアス・シーザー」セストとコルネーリアの2重唱のコルネーリアのパートを練習。中高音域がキツいならいっその事低音域の発声練習に切り替えようと。音域を低音域に切り替えたら途端に発声が楽になった。
無論、私はコントラルトでは無いので、コルネーリアの歌唱自体は不釣り合いであろうが、それでも最近は身体的・精神的疲労やストレスが常人の何十倍も高いので、その時々によって自分の声帯に最も負荷が少ないと私自身の声帯が判断した曲を練習として使う事にしている。恐らくそれが最も声帯を無難な方向で調整する一つの智慧だと考えている。残念ながら、練習には遅滞を来す結果にはなるのだが。
結局。多少コルネーリアの練習を行った事で、声帯や体の筋肉が解れたカンジになった。練習が少ないとついつい短い時間に歌い込んでしまいがちなのだが、極力休み休み騙し騙し、水分摂取を心掛け、食事も摂らずに自宅を出て来ているのでチョコレートをつまみながら、努めてゆっくり楽譜に向かう。疲労や不眠に負けずめげず諦めず、休日も全て休まず何とかスタジオで楽譜に向き合っていられる事を良しとしなければならない。

コルネーリアの練習を終わらせた後は、3月演奏会のバッハ「Bist du bei mir」とモーツァルト「魔笛」パミーナのアリアの練習。流石に前回ピアニストのY先生とのピアノ合わせで指摘された事を修正して次回のピアノ合わせに臨まなければならない。と言っても、そんなに力を込めて練習するつもりは無い。飽くまでも今の状態を最善に保った上で、Y先生や谷岡先生の御指導を取り入れて行くだけ。暗譜も殆ど出来ているので、後は苦手な箇所や下降音型のポジションが下がらないようにブレスが不足しないように、それだけを調整して行く。他にも修正の要因は多々あるだろうが、それらはもう次回の課題と割り切る。今は自分の発声や表現の最も良い所を伸ばして行く方向で練習をして行くと決めた。
バッハもパミーナも、前回初ピアノ合わせのY先生の指摘を踏まえて練習出来たと思う。バッハに関しては発声の基本はメゾピアノで。身体的疲労が強いためか、下降音型はどうしても音程が低くなりがちだったが、演奏会本番も必ずしも疲労が全て取れて体調的にベスト、などというフザケた状況は残念ながら望める筈は無い。4小節ブレスが持たなくても、発声の音量をメゾピアノにレガートに中低音域にポイントを置く歌唱を丁寧に心掛ける練習を、何度も何度も確認を繰り返した。
パミーナのアリアは、再度メトロノームを使用してのテンポ調整を行った。飽くまでも6/8拍子に聴こえるようにフレーズを繋げて最小限度の声量とブレスで歌うテンポ。でもやはりテンポ64〜66になってしまう。少し早めにテンポ66に設定して調整を行った。テンポの再調整で一番苦労するのが、アジリダのテンポ。ブレス箇所も変えたので、本当に後は谷岡先生とのレッスンで上手く調整していかなければならないだろう。
もともとパミーナは、ウィーンでのレッスンでN先生に、

「あなたの声はパミーナの声」

と指摘されたから勉強を始めただけである。それまでは、というか、去年のウィーンでのレッスン以前は、CDやDVDさえマトモに聴いたり観たりしてなぞいなかった。ウィーンから帰国して暫くの間、足掻いて悩んで不貞腐れてからようやく、ルチア・ポップのパミーナのDVDを購入して観ている位である。
CDも、エディト・マティスやバーバラ・ボニーのパミーナの録音は持ってはいるが、殆ど聴いた覚えすら無い。
せめてパミーナのアリアのアジリダの部分だけは、ポップやマティスやボニーがどのようにブレス処理を行っているのかを聴いたり観たりする必要性は若干くらいは要るだろうな、とは思った。

好きでも無い歌手の録音や映像を観聴きするのは、はっきり言って苦痛以外の何物でも無い。増して、私はヒマを持て余したナンちゃってオペラファンのような時間的余地は皆無である。まあ、仕方が無い。これも勉強のウチである。善哉善哉。


練習を終えて、いつものギャラリーカフェへ。
今日は、友人と一緒にDVD観賞会、いや、観「聴」会(笑)
私が持っているヘンデル「エジプトのジュリアス・シーザー」のDVDを3種類、聴き比べてみようと思って友人をお呼びした。
友人はこれからセストの勉強をする予定なので、セストのアリアや2重唱を中心に。コペンハーゲンのセミングセン、ドレスデンのハント、グラインドボーンのキルヒシュラーガーを中心に、どの歌手の歌唱かは教えずに聴かせた。
本当に興味深い反応が返って来た。
私がブログに書いた事と、ほぼ変わらない感想が返って来た。これには流石に私も笑った(爆)
歌手の、容姿や評判などの先入観に惑わされない人間の意見とは、実に貴重なものである。それを真に痛感した。逆に言えば、どれ程多くの知識を持ち世界的に有名な歌手の高額な演奏会を数多く鑑賞している人間であっても、狭量な趣向と偏見に満ちた人間の意見は、非常に慎重に細心の注意を払って除外していかなければ、ただただ他人に振り回される歌い手に成り下がってしまうという危機感を改めて強くした。
特に、自分が今後勉強して行く曲やオペラの役に関しては、歌い手も自分の好みや趣向に偏狭になっている余地は欠片も存在しない。
私ですら、幾らジェシー・ノーマンを崇め讃えていたとしても、ヴェルディ「アイーダ」の録音はノーマンを参考にする事は絶対に有り得ない。ノーマンの「アイーダ」の録音を持っているが、飽くまでも基本はレオンティン・プライスで、それに続くのがマリア・カラスやレナータ・テバルディやアプリーレ・ミッロやモンセラ・カバリエである。
歌い手にとって、自分が実際に勉強し歌いレパートリーにするという事は、至極シビアな問題である事を付け加えておく。
最後に、グラインドボーンのサラ・コノリーと、私の「コンセルヴァトアールのヘンデルの至宝」クリストフ・デュモーを聴いて貰った。この時私も改めて驚いたのだが、このグラインドボーンのウィリアム・クリスティ指揮ヘンデル「エジプトのジュリアス・シーザー」のトロメーオを歌っていたクリストフ・デュモーは、弱冠26歳だった。思わず溜息が出た。26歳でこれだけの歌唱力と演技力。デュモーは、私は天才だと感じる。
セストのアリアはコペンハーゲンのセミングセンを、コルネーリアとセストの2重唱はドレスデンのハントを目標とする事で友人と私の目標は、一致した。ちなみに、友人は私のヘンデル・リサイタルを聴きに来ているのだが、ダニエル・ド・ニースの「Se pieta」を聴いてみるかと勧めたが、不要だったようだ(苦笑)
非常に有意義な、観「聴」会だった(笑)


帰宅してから、今日録画しておいた「浅田真央・金メダルへの闘い」を観た。
私としては、真央ちゃんがグランプリシリーズと世界選手権後、マスコミから姿を消した2ヵ月間を集中的に放送してくれるものとして期待していたのだが、その問題の2ヵ月間の録画は殆ど無かったのでちょっちガッカリはしたものの、やっぱり大いなる真央ちゃん超特大ファンの私としては、正に大泣きものの放送だった(滝涙)
勿論、競技会でのスケーティングの評価が一番重要なのだろうが、真央ちゃんがどのようにこのラフマニノフ「鐘」と悩み、苦しみ、向き合い、取り組んで来たのかを知る事が出来た事は1ファンとしてとても嬉しい事だった。
今季最初は、明らかにラフマニノフ「鐘」を演技しきれていなかった、滑りこなせていなかった、迷いながら滑っていた、真央ちゃん。
フィギアスケートはスポーツである事は良く理解しているのだが、私はどうしても歌う人間なので、スケーターのキャラクターと曲のスケールや相性やプログラムの適性、即ちレパートリーという事を考えながらスケーティングを見てしまう。
最初はやはり、ラフマニノフ「鐘」は、真央ちゃんには重すぎるのではないかと私も感じていた。
歌い手で言うなれば、今迄モーツァルトやドニゼッティなどのカワイイ系の役を歌っていた歌手が、いきなりワーグナーを歌うようなものだなあぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・と(溜息)
その上、トリプルアクセルジャンプという大技を決めるという、真央ちゃんの年齢なら、まだ19歳なのだから、そんなに成長を急がなくても・・・・・と私も思ってしまっていた。
でも、私が真央ちゃんを大好きな理由は、勝てるスケーターだからでは無い!!!!!
真央ちゃんの「闘志」と「強靭な意志」と「ひたむきさ」である!!!!!
飽くまでも、トリプルアクセルを飛ぶと、ラフマニノフ「鐘」を演じ滑りこなしてみせるという、失敗とも孤独とも苦難とも全て向き合い乗り越えようとする、あのひたむきな強さ。
採点で言ったら、トリプルアクセルよりも、3回転&3回転のコンビネーションジャンプの方が点数が高いのに・・・・・・・・・・と私の看護師呑み仲間がぼやいていた。
私は、真央ちゃんのそんな強さが、とってもとっても大好きなのだ。
だから、タチアナ・タラソワコーチが真央ちゃんのスケーティングの映像を観ながら、
「あなたは一番強い人間よ」
とロシア語で言っていた場面は、見ていて思わず涙が流れた。
本当に、真央ちゃんは、オリンピックを含めてメダルへと戦っているのだろうか?????
真央ちゃんは、もっともっと別な何かと闘っているのではないだろうか。
全日本選手権も、1位になってバンクバーオリンピック行きが決まった事で確かに喜んだだろう。でも、真央ちゃんはいつも言っている。200点超え、という事を。
全日本選手権だって、1位になってバンクバーオリンピック行きが確定したとしても、真央ちゃん本来の最低限度の条件である200点超えが出来なかったら、真央ちゃんの反応は果たしてどのようなものであっただろうか??????????
そう考えると、非常に考えさせられる。
私は真央ちゃんの大大大ファンなので、自分の偏狭な物差しだけで真央ちゃんを測るような下世話な真似はしたくないと本当に思う。
オリンピックへの出場やメダルを喜ばない人間はいないだろう。真央ちゃんだって、嬉しいだろうと思う。
でも、以前このブログにも書いたけれども、真央ちゃんが本当に納得出来るスケーティング、真央ちゃん自身が本当に目指すやりたい事をやって欲しいと、心からそれだけを願う。
真央ちゃんなら、バンクーバーオリンピックでもきっと多くの事を出来ると思うし、メダルの有無やメダルの色に関わらず真央ちゃんらしいスケーティングとスマイルを希望している。
2ヵ月待っていたのだ。これからも幾らでも待てる(笑)
笑顔でも涙でも、ずっとずっと真央ちゃんを応援し続けたい。
24日は休日なんだけど、26日は夜勤(爆死!!!!!)
夜勤の仕事、手に付くかなあぁ・・・・・・・・・・(自爆)
頑張れ、真央ちゃああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜んっ♪♪♪♪♪

さて、明日の夜勤に備えて、寝ます。BGMはヘンデル「エジプトのジュリアス・シーザー」で(死)














魂が「パミーナ」

今日は、3月の演奏会のY先生との初ピアノ合わせ。
約1年振りになる。去年、ドイツリートの初リサイタルを行ってから、Y先生とは連絡を取らせては頂いていたものの、一緒の演奏は無かった。今回は初リサイタルの時の9曲と違い、バッハとモーツァルト2曲だけという事もあり、ちょっと気分的に違う(笑)変な緊張とゆ〜か、気負いが少ないとゆ〜か。

まず、疲労困憊で起き上がるのがやっとこさだったのだが、午前10時に起きて2時間スタジオ練習。
と言っても、最初の1時間はヘンデル「エジプトのジュリアス・シーザー」セストのアリア「Cara speme」から。今日はきちんと楽譜を持って来た(爆)
今日は本当に疲れていて、朝起きて背中が痛くて、痰も出て喉がいがらっぽかった。調子悪っ・・・てゆ〜カンジ。折角、1年振りにY先生とのピアノ合わせだっていうのに、こんな調子じゃあ先が思いやられるなあぁ・・・と思っていたんだけど。
セストのアリアは比較的軽く歌い易いかな〜・・・と思ったんだけど、寝覚めと疲労で体の動きが悪く声の響きが硬い。仕方が無いので、休み休み細切れにセストのアリアを歌う。少しずつポジションを上げて重心を下に下げるようにセストのアリアを歌う。これだけ体が固まっていると、流石に2点Aは出ないが、それでも何とかこの疲労でも息の流れを掴まないと、少なくともバッハ「Bist du bei mir」は歌えない。
後半1時間、少し体が起き始めた事でバッハ「Bist du bei mir」とモーツァルト「魔笛」パミーナのアリアをざっと通して練習した。本当に調子が悪かったので、流し程度。それでも、バッハもモーツァルトも歌い始めると余り体調や喉の不調を感じないくらいの声は出た。多少フレーズの流れは悪いけれど、去年ドイツリートの初リサイタルの時の不調に比べれば、成長した分だけ調子が悪いなりにも何とかそこそこ歌えるようになっているかも知れない(苦笑)

時間に余裕があったので、Y先生自宅近くの駅のスタバで大好きなチャイティー・ラテをゆっくり飲んでからY先生の自宅に向かった。今日は雨でとっても寒かったので、いつもよりも美味しく感じた。

Y先生の御自宅に着いた。約1年振り。Y先生は何と風邪をひいていた(汗)顔色が悪く咳をしていて顔が少し浮腫んでいた(滝汗)
一日遅れのバレンタインのチョコレートをお土産に持って行った。
到着してもう速効ピアノ合わせ開始(爆)幾ら風邪をひいて体調が悪くても、音楽に関してだけは相当違うんだなあぁ・・・(溜息)尊敬♪
早速バッハから。一通り通して歌ってみて、Y先生が、

「上手くなったわねえぇ!!!去年よりも、自然に楽に声が出てるカンジ」

と一言コメントあり。流石の私も顔がニヤけた(自爆)
最初はテンポ調整。何度か歌った後にY先生から、

「この曲に対する確固たる解釈と信念があるためなのかな、そんなに声を出して歌わなくても大丈夫のように思えるんだけど。あんまり声を大きく出して歌う曲じゃあ無いわよね、きっと」

と早速チェックが入った。確かに。発声の基本は、メゾピアノ。そこで何度か歌い直し通し直して、何とか自然な形の発声で柔らかい響きで歌い通せるように何度も何度も繰り返す。特に曲の前半が歌い辛そうに聴こえると指摘され何度も合わせ直す。曲の前半は音域が低いためだろうか。体調も今一つだし。ようやく形になりそうになって来た時に、即休憩無しで、モーツァルトへ。
「魔笛」パミーナのアリア、歌い始めのY先生の伴奏のテンポを私がつられる事無く抑えて歌い続けた。なるべくゆっくり、ゆっくりに。なるべくピアニッシモに。
パミーナのアリアを一通り通して歌ってY先生が、

「いいんじゃないですか???」

と、ニッコリ。私もこれでようやく一息付く事が出来た(爆死)アジリダの部分が伴奏と中々合わずにちょっと苦しんだが、これは次回谷岡先生とのレッスンで再調整しなければならない。何よりも私がパミーナのアリアの伴奏に慣れていない事だと認識した。
ここで、一つY先生にウィーンでのレッスンの話をした。
「今回のバッハは去年ウィーンでレッスンを受けて来た曲で、モーツァルトのパミーナは去年ウィーンで、あなたはパミーナの声だと先生に言われたので、暗に勉強して来なさいよ、みたいな(笑)でも、日本に帰って来たら皆に、あなたはパミーナの声じゃあ無いだろうって言われて・・・」
と私が苦笑しながら話していたら、Y先生が、

「あなたの感性や魂が、パミーナなんじゃない???」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。これには私もかなりブッたまげた(核爆)
驚きながらも続けてパミーナを合わせる。何度やり直しても、アジリダの部分が伴奏と中々合わない。アジリダの部分だけ何度も何度も歌い直し、合わせ直しが続いた。
発声練習正味1時間、Y先生とのピアノ合わせも1時間近く歌いっ放し。それでもY先生からアジリダに関しては自然な流れで歌って構わないのではと指摘頂いた。でも、折角この状態で合わせて何とか歌えているので、何としてもピッタリバッチリカッキリ、ピアノと合わせたい。それでも約1時間のピアノ合わせがあっちゅ〜間に終了してしまった。きっちりみっちり1時間歌いっ放し。
Y先生がパミーナのアリアの伴奏を終えて、

「この曲は、本当にモーツァルトって感じよね。どこを切ってもモーツァルト。どうしてこんな音や音楽になるのかしらねえぇ・・・・・・・・・・。あなたは、夜の女王だっけ?、あれ歌うの???モーツァルトって、どうしてこんな音楽を書けたのかしらねえぇ・・・。ホント、天才よねえぇ・・・・・・・・・・」

と言いながらアリアの最初の伴奏を弾き始めた。流石に私は夜の女王は無理なので(激汗)でも、やはりモーツァルトは余り好きでは無いのだが、やはり天才の音楽である事には何等違い無い。余計な事をする必要が一つも無い。本当にモーツァルトの音楽とおりに奏でれば良いだけなのだろうと思う。Y先生が、

「私、今日ちょっとエクササイズに行って来たんだけど、自分の姿勢を整えたり保持したりっていうのは、違うみたいなのよ。立っている時は大地に両足を預けて、椅子に座っている時は椅子に体を預ける。だから、モーツァルトに全て預けてお任せして歌うといいんじゃないかしら。私達のせいじゃ無いのよ。良い事も悪い事も全てモーツァルトのせいだから(笑)」

笑いながら語るY先生。Y先生の言葉を頼りに何となくモーツァルトにお任せして(爆)もう一度通して歌ったら非常に楽に歌えた。Y先生も、さっきよりもとても良いし、何よりもちゃんと6/8拍子に聴こえると指摘された。作らないで歌う事。これは非常に難しい。最初に、マティスやポップやボニーのパミーナのイメージがありそれを覆すために自分自身のパミーナを作り上げようとする自分が確かに存在する。これを取っ払って自然に歌うという事が非常に難しい。しかし、客観的にY先生が私の歌を聴いてモーツァルトに預けて自然に解放して歌う、というイメージを持たれた事で、ほんのちょっとの契機で、音楽はこんなにも変わり、より少しずつ作曲家に近づいて行く事が出来る。そして、作曲家本来の意思に近づけば近づく程、本当に演奏する事の不自然な力や枠が取り外されて行くのだと実感せざるを得なかった。

1時間みっちりピアノ合わせで歌い終わったトコロでY先生にもう一つお話しした。
「このパミーナのアリアは、1時間歌いっ放しでもちっとも喉が疲れないんですよ。結構な高音も多いんですけどね」
するとY先生が一言、

「じゃあ、まるであなたのために在るアリアなのね」

これには流石に固まって返答に詰まってしまった(滝汗)
歌に先入観や偏見の無い音楽家は、先入観や偏見を持たないという理由だけで、このような事をサラっと言えてしまうのか??????????と本当に心底驚いた。
ウィーンのN先生やM先生や、谷岡先生が、何故私がパミーナの声だと仰ったのか、今更ながらようやく少しだけ道標が見えて来たような気がした。
もの凄く、嬉しかった。
また今年もY先生と御一緒させて頂く事が出来て、本当に不幸に疲れて不貞腐れて荒れかけていた心が少しだけ優しさを取り戻す事が出来そうな気がした。Y先生が、

「今年は、いい演奏が出来そうね!!!楽しみよね!!!!!」

と仰った。その「いい演奏」という言葉が何故か私の心に突き刺さった。
「いい演奏」というY先生の言葉を聴いた時に、自分がこれ程までに「いい演奏」に飢えていた事、渇望していた事を改めて思い知らされた気がした。
アマチュアには本当に難しい「いい演奏」無論、他人の評価では無く、自分自身がきちんと「いい演奏」が出来たという事を認識出来るような演奏会本番。それを、伴奏者であるピアニストと共有出来るという事。ここまで来るのに、10年かかった。
今度は28日と、会場リハーサルが来月11日にある。出来るだけ練習して、体調を整えて演奏会本番に臨みたい。


昨日は、夜勤明けでバレンタインのチョコレートを買いに行く予定だったのだけれど、夜勤で私の受け持ち患者さん2人、プチ具合悪い人がいて超忙しかったので、一回自宅に戻って一眠りしてから改めてバレンタインのチョコレートを購入しに、三越へ♪
今年のチョコレートは「PRESTAT」のピンクシャンパントリュフ♪♪♪
大切な人にはより良い贈り物を、がモットーの私としてはまずまずの選択かなあぁ。とってもじゃあ無いけど、手作りなんてしてるヒマ無いしぃ・・・・・。でも、流石に真っピンクの箱のチョコレートを2個も買うのは若干恥ずかしい年齢になって来たなあぁ・・・・・(大汗)と実感。
ピンクシャンパントリュフを差し上げた方は、どうやらまだ食べていないらしく味の感想を未確認。もし美味しかったら私も食べてみたいよおおおおおぉぉぉぉぉ〜〜〜〜〜・・・・・(涙)

ホワイトデーに期待しよう・・・・・。

不思議と毒物と信念と希望の飲み会♪

今日は、っちゅ〜か、今日も連続夜勤の中休み。

15日はピアニストY先生との初ピアノ合わせがある。昨日はバッハ「Bist du bei mir」とモーツァルト「魔笛」パミーナのアリアのピアノ合わせ前の最終チェックと、6月ヤンクミ一座の演奏会で歌うヘンデル「エジプトのジュリアス・シーザー」のクレオパトラのアリア5曲のうち新しく追加で歌うアリアとレチタティーヴォの練習と確認作業。
いつもの如く、スタジオ練習ギリ直前まで寝て、慌てて起きてスタジオへ直行。
今日は、いつも通り3時間スタジオが取れたので「エジプトのジュリアス・シーザー」のセストのアリア「Cara speme」とセストとコルネーリアの2重唱の譜読みもしようと思って来たのだが、例の如くこれまたセストのアリアの楽譜を忘れて来た(超苦笑)とゆ〜か、クレオパトラの他のアリアの楽譜と取り違えて来た。
まあ、仕方が無い。
最近、また疲労マックス状態だなあぁ・・・・・・・・・・。

とか思いながらも、セストとコルネーリアの2重唱から譜読み。もうDVDで相当観てるし聴いてるので、音取りはほぼ苦労せず。
但し、やっぱコルネーリアはコントラルトの役なので、音域が低い。
でも、これは本当に昨年のクレオパトラのアリアの勉強のお陰か、中低音域〜低音域がクリティカルに響きが当たるようになって来た。無論、私はソプラノだから、低音域を無理くり張り上げようとして声を出しても、響くワケが無い。だから、声量は飽くまで無理無く声を響かせる事の出来る範囲内に限られるのだが、それでも5線の下の音域が、非常に響くようになったという実感はあった。まあ、2重唱なんだから、それ程声量も必要無いと考えているので、これは良いカンジ♪
結構以前からアンサンブルの勉強はやりたかった。数年前に、モーツァルトの「フィガロの結婚」のスザンナや「ドン・ジョバンニ」のツェルリーナの2重唱は勉強して演奏会で歌った事はあるけれども、飽くまでも「お勉強のため」だったので、ちっとも楽しくなかったし、逆に苦痛だった。
けど、勿論今回私が友人の練習に付き合う(便乗とも言う)事とは言え、ソプラノの私がコントラルトのコルネーリアの曲を歌うとゆ〜事は、相当にイレギュラーな事だし恐らくウィーンに行ったらまたN先生から、

「Only study, concert No!!!」

と、ハリセンが飛んで来るであろう事は全く想像に難く無い(死)
でも、もともと私がヘンデル「エジプトのジュリアス・シーザー」のクレオパトラ役を全幕通して勉強しようと考えてDVDを購入して観た時に、
「私はクレオパトラよりもコルネーリアの方が歌いたいよおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜・・・・・・・・・・」
と、真剣に考えたものだ。毎日DVDを観る度に、
「なあぁ〜〜〜んで私はコントラルトに生まれてこなかったんだっっっ!!!!!?????」
と、一人部屋でぶつくさ文句を繰り返していた。だから、今回は友人の練習の便乗とは言え、コルネーリアを歌える事は、超嬉すぃ♪クレオパトラよりもコルネーリアの方がキャラ的に好き♪

で、2重唱のコルネーリアの譜読みをざっと終わらせてから、今度はクレオパトラのアリア「Non,disperar」と「Se pieta」のレチタティーヴォの練習。「Non,disperar」は基本的にallegro ma non troppoなのだが、速度をどの程度に設定するかの調整に時間がかかった。allegroの基本120で始めてから徐々に速度を少しづつ下げて行った。最低でもメトロノーム100位で調整したかったのだが、私の声質がそれ程細く軽い訳では無いので、結果的に現在はメトロノーム94〜96で調整となった。歌い慣れて発声でもう少し軽めに調整出来れば、もう少しテンポアップ出来るかも知れない。アジリダの部分を、なるべく少ないブレスで歌い切りたいので、その程度のテンポに落ち着きたいと考えている。今後は歌い込んで慣れて行く事が一番。
「Se pieta」のレチタティーヴォは、これはちょっち大変(苦笑)この曲は、曲自体が本当にドラマティックな曲だし、中高音域のロングブレスは続くし、全く抜けるトコロの無いアリアの上に、レチタティーヴォからドラマティックな表現が必要。しかも、クレオパトラの数少ないシーザーへの愛が語られるレチタティーヴォなので、ドラマティックなフォルテと柔軟なピアニッシモと、声の緩急が表現として必要不可欠。今日はフォルテとピアニッシモのバランス配分を主に行った。こ〜ゆ〜表現を自分自身の解釈で脳味噌をフル叩きで考えて無い知恵絞って歌う事は非常に大変なのだが、全幕通して勉強するなら、もはや避けて通れない。まあ、このような勉強を自主的に行えるようになったという事自体は、成長の証なのだから喜ばしい事ではあるのだが。


ヘンデルの練習を約半分の時間で終わらせた後は、ようやくバッハとモーツァルトの練習。
と言っても、後は確実な暗譜と最終確認作業だけなので、余り歌い込み過ぎない程度に留める。15日のY先生とのピアノ合わせが終わってから最終的に固める調整を行った方が良い。
今日はバッハ「Bist du bei mir」はざっと通しただけ。前回の谷岡先生のレッスンで指摘された、中低音域に照準を合わせて声の響きのポジションを取る事をチェックした。4小節ブレスに関しては余り拘らない事にした。まず、バッハの声楽曲の発声の確立から慎重に勉強して行こうと考えている。前回の谷岡先生のレッスンで初めて歌ったバッハ「シュメッリ歌曲集」も視野に入れた勉強を行って行かなければならない。でも「Bist du bei mir」は歌い慣れてはいるので、今日は本当に通しだけ。

モーツァルト「魔笛」パミーナのアリアは、アジリダの部分のブレス箇所の確認作業を主に行った。今迄この曲はメトロノーム60でテンポ調整して来たが、アジリダのブレス箇所の問題が持ち上がったため、テンポの再確認作業を行わざるを得なかった。基本的にアジリダ部分はノンブレスで行く。でも、普通のAndanteでこのアリアを歌うという野暮な真似だけはしたくない。ダサッ(古っ)
一応、メトロノーム76の普通のAndanteからパミーナのアリアを歌い直してみた。テンポ76。こんなお急ぎの悲しみがあっていいのか???あるワケないだろ!!!有り得ない!!!ちゅ〜こって、やっぱりテンポ70以下で再調整(爆)よくもまあ、みんな世のパミーナ歌うソプラノ歌手は、こんな早いテンポで愛と死の悲しみの表現が出来るなんざ、お上手な歌手が多いんだなあぁ(爆)まあ、私はモーツァルトあんまし好きぢゃあないしぃ、あんまし向いてないしぃ、オペラ全幕通して歌う事も無いしぃ、好きなよ〜に歌うさあぁ♪とゆ〜事でテンポ調整を行い徐々に遅くして行ったトコロ、テンポ64〜68ならばパミーナのアリアのアジリダ部分はノンブレスで歌える事が分かった。
もともと前回の谷岡先生のレッスンでも、

「やっぱり、あなたのパミーナのアリアのテンポはちょっと遅いのよ。アジリダをノンブレスで歌う事はあなたなら十分可能だと思うから、もう少しテンポ上げてみる気は無い???」

と指摘されていた。勿論テンポアップの状況は十分に想定内だが、あくまでもメトロノーム70以下というのが最低限度の譲歩条件。でも、テンポ64〜68でアジリダがノンブレスで歌えるなら、この程度は許容範囲内だろうな。とゆ〜事で、メトロノーム64のテンポ調整でざっとパミーナのアリアを通して、本日の練習は終了、きっちり3時間でした♪
しかし本当に不思議なのだが、パミーナのアリア、スタジオ練習の一番最後に歌っても、ちっとも喉に疲労を感じない。逆に、ヘンデルやバッハを散々歌った後にパミーナのアリアを歌うと喉の調子が良くなる気がするくらいだ。結構な高音域、2点hとか、ガンガン出して歌ってるのに。
この事に関して前回のレッスンで谷岡先生に相談してみたら、谷岡先生が、

「ああ、このパミーナのアリアはねえぇ、ヨーロッパなんかで歌ってる一流の歌手達が、朝イチで自分の発声を整えるために良くパミーナのアリアを歌うっていうくらい発声にはとっても良いアリアなんだって私の先生が言っていた事があるのよ。だから、あなたがパミーナのアリアの練習は長時間平気で声帯に疲労が感じないと思う事は、きっと正しい事だと思うから、それで良いと思うわ」

との事だった。ふ〜ん・・・ど〜りで1時間歌いっぱなしでも声帯に疲労を感じない筈だわ。


スタジオ練習が終わった後は、病棟の看護師飲み仲間と、宴会!!!!!
本日のメンバーは「不思議」な私と「毒物」と「信念」と「希望」な3名、4人で大騒ぎ(自爆)
成分解析は今日も話題になった(爆)
やっぱ、たまにはストレス解消しないとねえぇ〜♪

さて、寝るか。

成分解析。。。

昨日、今日と久しぶりの2連休だったので、連続夜勤で疲労困憊も忘れて色んな事やりまくったら、DVDも観られない程クタクタヘトヘト。ドツボ。

昨日は、スタジオが混んでいて結局2時間しか取れなかった。バッハ「Bist du bei mir」モーツァルト「魔笛」パミーナのアリアを練習していたら、あっちゅ〜ま。
ヘンデル「エジプトのジュリアス・シーザー」のクレオパトラの最初のアリア「Non Disperar」と「Se pieta」のレチタティーヴォを練習し終わったら、スタジオ時間残り10分(悲鳴)結局、セストの「Cara speme questo core」は、たった1回流して歌ったとゆ〜か、音取りしただけ。超凹んだ。
やっぱりせめてスタジオ練習は最低3時間は欲しい。きっぱり。だって元々はスタジオ練習4時間やってたんだから、2時間じゃあ足りねえぇの何のってハナシ。

スタジオ練習が終わってからギャラリーカフェで、楽譜作り。
クレオパトラのアリアは全部で8曲。残りの2曲の楽譜作りを途中までと、セスト&コルネーリアの2重唱「Son nata a lagrimar~Son nato a sospirar」のイタリア語訳と楽譜指示記号のチェックをよ〜やっと終了。友人のセストの勉強にお付き合い、とゆ〜か便乗(爆)させて頂くのに2重唱でコルネーリアを私が歌うつもり(ほぼ確定)なのだが、実は自分がコルネーリア歌いたかったりして(自爆)
コルネーリア、低っ!!!コントラルトの役だから、当然か(苦笑)
そして、今年6月、毎年恒例千葉のヤンクミ一座のコンサートに、今年はクレオパトラのアリア5曲歌う事にしたので、自己紹介文やら、ヘンデル「エジプトのジュリアス・シーザー」のあらすじやら、クレオパトラのアリアの楽曲解説や日本語訳をまとめてディスクに保存。あとはプリントアウトだけして楽譜と一緒にヤンクミに送るだけ。
最後にギャラリーカフェ閉店時間まで、セストのアリア「Cara speme quesuto core」のダ・カーポ部分の装飾音のチェックをして楽譜に書き込む作業。勿論御手本は、Concert CopenhagenのDVDのセスト役Tuva Semmingsenの歌唱♪
ここまで終って気が付いたら、夜8時。外は超寒かった(涙)

その後帰宅して酒呑んで少し食べたら、胃の動きが良くないのかすぐ眠くなってしまい、ちょっとウトウトしたら、夜中1時〜朝6時まで眠れず、ゴロゴロウダウダ(自爆)
仕方無いわな、いつもならお仕事真っ最中の時間。
それでも今日は谷岡先生のレッスンがあったので、無理やり眠ろうと羊を数えまくったが、結局よ〜やっと眠りにつけたのは夜が明けてから。


今日は11時からスタジオで発声練習してから14時から谷岡先生のレッスンに行くはずだったが、目が覚めたのが10時40分(爆死)
飛び起きて泡食ってシャワー浴びて自宅を飛び出た(超苦笑)
結局、発声練習時間は約30分弱。しかも、楽譜を忘れて来た(誤爆)
私は、例の赤と白のカワイ楽器の袋に、レッスンを受ける先生毎に楽譜を小分けして持ち歩いている。
ミルヒー先生用イタリア歌曲&イタリアオペラの楽譜、ウィーンのN先生レッスン用の楽譜、ウィーンのB先生レッスン用の楽譜、シューマン等のリサイタル用楽譜etc・・・・・。
今日持ってった楽譜は、ウィーンのN先生用の楽譜オンリー(凹)バッハやモーツァルトやベートーベンの楽譜しか、私の「のだめバック」に入っていなかった・・・・・・・・・・(死)

そ〜ゆ〜ワケで、本日のレッスンはバッハとモーツァルト。
谷岡先生のお宅に到着して、まずはハリセン先生の御在宅を確認。谷岡先生も、

「今日もハリセン先生はいないよ〜♪パミーナ練習する???」

・・・・・・・・・・・・・・・(核爆)谷岡先生も、やるなあぁ。。。
先日、ウィーンのM先生からメールを頂いて、今年のウィーン行きは9月くらいなら可能との旨御報告した。
本当は、ハリセン先生と谷岡先生が希望者を募って今年6月に数人でウィーンに行く予定らしいのだが、私はゆっくりレッスンを受けたいし、今の勉強ペースでは6月にウィーンに行ってもレッスン曲数が限られるし、6月には千葉でヤンクミとの演奏会もあるとゆ〜事で、6月のウィーン行きはちょっと無理。9月にゆっくりウィーンに行ってレッスンしたいとお話しした。ハリセン先生や谷岡先生と一緒にウィーンに行ったりしたら、きっとレッスンよりも、毎日夜のホイリゲがメインになっちまうううううぅぅぅぅぅ〜〜〜〜〜・・・・・(滝汗)
と、谷岡先生と爆笑しながら談笑。
先日ウィーンのM先生から頂いたメールにも書かれていたのだが、

「あなたのメールを読んでいると、まるで直接お話ししているかのように感じてしまいますが、違うのは、酒が無い事です!!!ひひひ♪」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(沈黙)私の先生方って、一体・・・(蒼白)
そ〜ゆ〜事で、今日は早速バッハのレッスンから。「Bist du bei mir」低声用は谷岡先生には初めて見て頂く。以前は原調版の高声用だったのだが、今回低声用で歌ってみて谷岡先生から指摘されたのが、

「あなたは、せっかく高音もかなり出るし、中音域も豊かに響く声を持っているんだから、高音だけ飛び出しているように聴こえないように、もっと自然に声を出してみたら???中低音域にポイントを合わせたら、もっと楽に声を出せるようになると思う。高音域で少し流れが止まっているように思う」

との事。やっぱ、ヘンデルのリサイタルでクレオパトラのアリアをしこたま歌って勉強してから、中低音域が自分でもかなりしっかり響くようになって来た実感があった。ようやく中低音もモノになるようになって来たかあぁ(滝涙)
次は、初レッスンにお目見えのバッハ「シュメッリ歌曲集」から2曲。何しろ、私も録音は一切聴かずに譜読みして、谷岡先生も「シュメッリ歌曲集」は歌った事が無いとの事で、手さぐり状態のレッスンとなった。
バッハ、シュメッリ歌曲集、短い曲と言っても音域も広いしメロディラインがバッハ独特。同じバロックでも、ヘンデルとはエラく違う。
ただ、歌詞がキリスト教の聖書に基づく内容なので、意味的には私にとって結構親しみ易いとゆ〜か分かり易いとゆ〜か理解し易いとゆ〜か。録音を聴かずに勉強して来たが、何とか谷岡先生の伴奏にくっついて歌う程度は出来た。少しホッとした(汗)
たった1ページの有節歌曲なのにテンポの変化があったり、カンマが無いのにフレーズを切る箇所があったりと、今までのドイツリートの勉強には無かった要素が多い。谷岡先生からもアドバイスされたが、バッハの器楽曲を聴いて勉強した方が良いのではないか、との事。イギリス組曲やフランス組曲など。
私が持っているのは、オルガン曲と、チェンバロ曲だけかも(苦笑)マタイ受難曲やh-mollはあるけど、バッハを歌うのならば今後は声楽曲だけではなく器楽曲も含めた「バッハの勉強」が必要になりそう(自爆)嗚呼、また読む本が増えそう・・・・・・・・・(疲)
ど〜してもバッハの声楽曲とゆ〜と「天使の声」的なイメージが大きいので、私が歌うには結構躊躇する事が多い。先日もアーリーン・オジェーのバッハ&ヘンデルのCDを購入したのだが、あんなカンジ。
しかし、谷岡先生が仰る事には、

「日本人とヨーロッパ人の、天使の声に対する認識がそもそも違うのよ。日本人は、ウィーン少年合唱団みたいな声を天使の声だと思ってるでしょ???ヨーロッパでは、ウィーン少年合唱団は、単なる子供の声なのよ。ヨーロッパの天使の声っていうのは日本と違って、もっと大人の声なのよね」

う〜ん・・・。確かに何度か谷岡先生から同じ事を指摘されて来たけれど。
まあ、どっちみちウィーンのレッスンにバッハの「シュメッリ歌曲集」は持って行くので、天使だろ〜が悪魔だろ〜が、気合入れて勉強しなきゃいけない事は確かなのだ。

最後に、パミーナのアリアをレッスン。結構歌い込んでいるので殆ど問題無しと言われたが、アジリダの部分で、どの個所でブレスするかが問題になった。ドイツ語の言葉は繋げなければならないので、ブレスするにしてもカンニング、結構な高音でブレスする事になる可能性が高い。でも、今私がスタジオで自分で練習している時はメトロノーム60で練習している。Largoの扱いである。それでも、パミーナのアリアの後半でのロングブレスは持つので、一応演奏会本番ではメトロノーム66〜68で調整する予定でいる。70以上のテンポでは歌いたくない。最低でもAdagioで行きたい、とゆ〜事で、アジリダの部分のブレス箇所の調整が課題となった。
もう一つは、谷岡先生から、

「どういうリズムで歌いたいのかが、ちょっと見えて来ない。テンポもまだ少し迷っているように聴こえる。それと、8分音符が少し長く聴こえる」

と指摘された。6/8拍子が3/4拍子に聴こえてしまいがちである、という事に自分自身気が付いた。これは、少し微調整が必要。下手にブレスが長いと、なるべく途中でカンニングブレスをしたくない!!!とゆ〜欲も出て来る。
まさかここまでパミーナに力が入るとは思っていなかったのだが(苦笑)
で、本日のレッスン終了。

次は、15日にピアニストのY先生と、初ピアノ合わせがある。
それまで、少ない時間を大切に練習しなければならない。
先日ウィーンのM先生から頂いたメールの中に、パミーナに対するM先生の考えが述べられていた。

「パミーナは、オペラの中で私はとても好ましく感じる人物です。最初のパパゲーノとの2重唱での彼女の優しさ、母である夜の女王との会話で彼女が示す正義を愛する力など、どれも生きて悩んでいる人間がいます。そして、時に戸惑ってしまう人間性など・・・いいですね」

日本から単身ウィーンに渡り、長年ウィーンで音楽を学び、今はウィーンで音楽を教えて演奏されているM先生からこのようなお話しを伺うと、本当に私は幸運な人間なんだなあぁ・・・と嬉しくなる。
何だよ、パミーナも結構イイ役じゃん♪とか思ったりして(自爆)


先日、連続夜勤の真っ最中、私の夜勤にしては珍しく静かな夜勤だった。
ヒマだったので、ブログ友人のブログを見ていたら、面白いモノ発見!!!
「成分解析 on WEB」

ワタシの解析結果は、
60%は不思議で出来ています。
17%は玉露で出来ています。
9%はマイナスイオンで出来ています。
8%は濃硫酸で出来ています。
6%はミスリルで出来ています。

とゆ〜解析結果だった。
真夜中ヒマこいていたワタシは、一緒に夜勤をしていた仲良しの看護助手さんと一緒に、病棟の勤務表の一番上から、片っぱしから成分解析して、真夜中のナースステーションで2人で大爆笑していた。
休憩に入っていた後輩看護師に解析結果をコピーしてあげたら、超複雑な表情をされた(核爆)
仲の良い飲み友看護師の中には、毒物で出来てたり、下心で出来てたり、カルシウムで出来てたり、純金で出来てたり・・・色々あったので、病棟でちょっと流行らせようと考えている。
ヒマ潰しと目覚ましには丁度良かった。
歌とか音楽で成分構成されてると思っていたのにいぃ〜〜〜・・・。
それにしても、玉露って、濃硫酸って・・・・・(謎)

Evangelist

昨日は連続夜勤の中休み。
スタジオの予約が丁度良い時間に取れなくて、21時〜0時にスタジオをようやく予約出来た。
昼過ぎに起きて、スタジオ練習までの時間は、久しぶりにギャラリーカフェで本当に久々の楽譜作り!!!
ホント、嬉しかった〜〜〜\(^o^)/

ヘンデル「エジプトのジュリアス・シーザー」で友人と一緒にデュエットする予定のコルネーリアとセストのアリアの楽譜を自分用に作成し直し。
クレオパトラのアリアで、今迄歌っていなかったレチタティーヴォを日本語訳&楽譜指示記号チェックしてから、今年ウィーンでレッスンを受けたいと考えているバッハ「シュメッリ歌曲集」から2曲を楽譜作成♪
ギャラリーカフェで楽譜作成に掛けた時間だけでも5時間。
その後、スタジオ練習を夜中まで3時間行った。
やはり、連続夜勤の中休みでもたった1日なので、少し歌っただけでもすぐ声帯に疲労を感じた。
でも、練習しない訳にはいかない。
喉を壊さないように、潰さないように、慎重に少しづつ練習していくしか他に術は無い。
最初にバッハ「シュメッリ歌曲集」から2曲を音取り&譜読み。
バッハの高声用楽譜は、音域が割に高い。せっかくウィーンから買って来た楽譜だが、これは低声用楽譜も購入した方が良いかも知れない、とマジで考えた。
バッハ「シュメッリ歌曲集」は、ウィーンのM先生と一つ大きな約束をして日本に帰国した。それは、ウィーンのM先生から、

「あなたくらい歌の勉強をしようという人なら、いい加減もう曲の録音を聴いて譜読みをするのではなくて、まず楽譜に向き合い、どんな曲でどんな歌詞なのかを、きちんと自分で考えながら勉強するべき。あなたなら出来るはずよ!!!」

と、去年のウィーンのレッスン時にM先生に指摘されて日本に戻って来た。
だから、バッハ「シュメッリ歌曲集」だけは、何としても、どんな事があっても、決して録音は一切聴かずに譜読みをしなければならないという自分自身の中の厳守項目が存在する。
「シュメッリ歌曲集」の中でも、比較的音取りし易い曲を選択したが、やはり初見などやった事も無い私にとっては、困難な作業である事には違い無いが、それでもフレーズ毎の和音をピアノで弾きながら、少しづつ音取りして譜読みを行った。


その後は、3月演奏会で歌うバッハ「Bist du bei mir」とモーツァルト「魔笛」パミーナのアリアの練習。
バッハ「Bist du bei mir」低声用は、どうしても楽な音域であるために、声を出し過ぎてしまう。少しづつ音量を絞りながら練習するものの、身体的疲労の激しい今はどうしても声帯の疲労を感じてしまう。もう少しコンパクトに歌う事を考えて行かなければならない。理由としては、まずブレスが4小節持たないのは、ドイツリートを勉強し歌う者としては、非常にみっともないし聞き苦しい。一体何を勉強しているのか???という事である。少なくとも、この「Bist du bei mir」を勉強し何度か演奏会に乗せているのだから、いい加減本当のドイツリートの必要最低限の御約束に乗っ取った歌唱を目指さなければならない。でなければ、歌っている意味が無いのだ。この課題に関しては、演奏会本番ギリまで苦心する事になるだろう。

その後は、モーツァルト「魔笛」パミーナのアリアの練習。
不思議な事に、本当に不思議な事に、自分で考えた自分のやりたい自分しかやらないパミーナを歌うようになってからというもの、パミーナのアリアは、1時間歌いっぱなしでも喉に疲労や負担を感じる事が一度も無い。実際に昨日も、バッハを3曲練習してから一番最後にパミーナのアリアを1時間練習したのだが、声帯の疲労を感じるどころか寧ろ、パミーナのアリアの練習をした後は、喉が楽になり声帯の負担を忘れるくらいだった。
一体、ど〜ゆ〜現象なのだろうか(超激爆)
パミーナのアリアも、バッハの歌曲と同じく只管ブレスを長く繋ぎレガートにピアニッシモに歌う事だけに集中した。それでもやはり、下降音型では音程が低くなる事があり、それを一つ一つ厳密に洗い出して行く作業を入念に行った。恐らく、3月の演奏会本番まではこの作業との戦いになるであろう事は、まず間違い無い。


夜中過ぎに帰宅して、今日は非常に貴重な、日勤業務(猛爆)
何だか全身倦怠感&頭痛&耳鳴りが酷くて、でも仕事は山積み(爆死)
ようやく夜7時頃帰宅した。
今月は、3月演奏会のピアノ合わせの日程をY先生と調整するので、まずは谷岡先生とのレッスン日程を相談しなければならなかった。勤務シフトと睨めっこしながらワインを1本空けた所で、メール着信があった。

ウィーンのM先生からのメールだった。
先日、ウィーンのM先生に、今年の7〜9月は病棟で夏休みが取れるので、夏期間にウィーンの先生方々のスケジュールが大丈夫であれば、夏にウィーンにどうしてもレッスンに行きたい事をメールでお伝えしていた。その返信が、返って来た。
M先生から、9月以降であればN先生もB先生もレッスンが可能かもしれませんとのお返事だった。
9月なら、多少苦しくても日程的にウィーン行きが調整可能である可能性が高い!!!本当に嬉しかった。
それともう一つ、M先生からのメールに、一つメッセージが書かれていた。

「沢山の素敵な曲目を練習しておられるのですね。あなたのパミーナはきっと、とてもぴったりですね。私も聞かせて頂きたいです。音楽はあなたにとって、大事な事なのですね。お体もしかし大切です。どうか無理のないようにお過ごしくださいね」

このメールの文章を読んだ時に、本当に涙が流れた。
日本では、誰もが私がパミーナを歌う前から、
「パミーナは違うんじゃない???」
と、否定され続けて来た。悔しくて悔しくて悲しくて腹が立って、仕方が無かった。
私がやっとの事で練習したパミーナのアリアを、谷岡先生と友人だけが、認めてくれた。
でも、ウィーンのM先生は、去年のまだまだ今よりももっと未熟な声でしか歌えなかった私の声の状態しか記憶にお持ちでなくとも、私のパミーナのアリアを楽しみに待っていて下さっているのだと思ったら、もう外野の雑音なんかどうでも良くなった。
ちゃんと、3月にパミーナを歌えるようになろうと、決心した。
日本で誰もが歌を聴く以前に否定した私のパミーナのアリア。
ウィーンにレッスンに行くまでに、例え誰にどんな事を言われたとしても、絶対に自分だけのパミーナを少しでも成長させて今年のウィーンのレッスンに持って行きたい。
どんなに足掻いて苦しんで怒り不貞腐れても、試行錯誤しながら諦めずに勉強する事は、決して無駄では無いのだと、私自身が決して無駄にしてはならないのだと、身に染みた。
いっその事、日本なんかで私がパミーナを歌わなくとも良いではないか。
ウィーンにレッスンに持って行く事が出来るのならば、それでいい。


M先生の「良い知らせ」のお陰で、また今月の夜勤漬けの生活も何とか乗り切って行けそうな気がする。

パミーナのアリア、頑張らなきゃ♪



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