N先生のレッスン後、私の滞在するアパートでピアニストEさんに、たぬき蕎麦を作って食べて頂いて、それからちょっとしたハプニングがあったのだけれど、何とかB先生のレッスンに間に合った。
昨日の日曜日1日開いてのB先生のレッスン。まず、先週のおさらい「Du bist die Ruh」から。指摘・修正される事はもう決まっている。ウムラウトの発音。それと、所々下腹部から下の支えを発声で指摘されたが、これは一度通してB先生からOKが出た。
次に「Fischerweise」この曲は、初日のレッスンでボロボロだったのでこの曲もB先生のレッスンの度に歌っているが、苦手な曲なりにもようやく慣れて来たという所か。この曲も指摘・修正される事はもう決まっている。中低音域できちんと下腹部から下の支えで発声する事、自由な漁師なので伸び伸び歌う事、ウムラウトの発音と幾つかのドイツ語を丁寧に発音する事。それでもB先生から「大分良くなった」と言って頂けた。それでもこの「Fischerweise」に関してはまだまだ私に苦手意識があるので、もっともっと勉強・練習を継続してきちんと演奏会本番に乗せられるレベルになりたいという意識を強く持っている。こういう曲を丁寧に表現力豊かにきちんとしたドイツ語で歌う事が出来るようになる事が、シューベルト歌曲の勉強では非常に基礎的な重要な勉強だと、私は考えている。
次に、一昨日からの続き「Dem Unendlichen」をレッスンするとの事。今日は先にてっきり新曲だと思っていたのだが。昨日のピアニストEさんとの合わせ練習で、この曲のレチタティーヴォのリズムとテンポの合わせを行なったので、ピアニストEさんが伴奏をされるのかと思いきや、B先生がピアノの前に座られる。他の曲は、ピアニストEさんにも弾いて頂いているのだが。
レチタティーヴォの細かいテンポのチェックから。ドイツ語の歌詞でも重要な言葉は相当にマルカートに歌われるように指摘された。ちなみに、これはシューベルトの楽譜にマルカートの指示は無い。いつも通り御約束にウムラウトと幾つかのドイツ語の発音を修正されながら2〜3度通して歌って、B先生からOKが出た。でも、折角昨日ピアニストEさんと伴奏合わせをしたのに、B先生の伴奏で歌ってこの曲は本日終了。
B先生から、
「他にレッスンしていない曲はあるか?」
と尋ねられたので、去年のウィーンでの初めてのレッスン前におこなった初リサイタルで歌った、ゲーテ詩の「An den Mond」をレッスン曲に出した。本当は「Die Forelle」にしようかとも考えたのだが、止めた(苦笑)このゲーテ詩の「An den Mond」は、ドイツ語の詩の朗読CDを購入した中にも入っていたので、去年のドイツリート&ドイツオペラのリサイタル前にかなりドイツ語の詩のディクションを気合いを入れて行なった曲でもある。去年のウィーンでのレッスンは正味3日間だけだったのでB先生のレッスン曲からは漏れたのだけれど、この曲が何故かとても気に入っていた事、シューベルトのこのような小さな有節歌曲をきっちりと表現力豊かに歌えるようになる事が非常に大切な勉強だと私が強く考えているので(FischerweiseやWiegenliedなども含めて)この曲を是非B先生のレッスンを受けたかった。
最初一通り通して歌って、御約束のウムラウトの発音を修正された後に、テキストのディクションを行なった。ただこの曲は、流石にドイツ語の詩の朗読CDを聞きながらテキストの朗読の勉強をしただけあって、然程ドイツ語の修正は少なくて済んだ(ウムラウトの発音は別だけど)
その後再度歌のレッスンに戻る。今度はピアニストEさんが伴奏をして、B先生は譜面台斜め45度の位置、約50CMの距離でがっつりレッスン。歌詞を自分が考えている以上にもっともっとはっきり発音して歌う事、音符の動くフレーズや装飾音符のフレーズは柔らかく発声する事、同じドイツ語の歌詞が続く時、そしてこの曲は有節歌曲なので必ずコントラストを明確にして歌う事等々を指摘されたが、これも2〜3度通して歌ってB先生からOKが出た。
明日は、ウィーン滞在のB先生の最後のレッスン。明日はM先生もレッスンにいらっしゃる予定。そこでB先生から、
「明日は今日までやったレッスン曲を全て通して、コンサート形式で歌いましょう。Mさんにコンサートを聴かせるつもりで」
との仰せ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(滝汗)
マジですか?????(核爆)
大きく不安に駆られる(死)
帰り際、一つどうしても気になる事があったので、ピアニストのEさんにお願いして一つB先生に質問して貰った。それは、今回B先生にレッスンを受けた「Dem Unendlichen」を自分のレパートリーとして日本の演奏会で歌っても良いかどうか、という事。
これは去年B先生にレッスンを受けたシューベルトのバラード「Der Zwerg」と同じ意味合いがある。要するに、殆どドイツ・リート歌手の録音も少ないし、歌っている歌手が揃ってドラマティックな歌手またはワーグナーを歌うようなヘルデン歌手なので、これをウィーンでリリコの私がきちんと自信を持ってレパートリーとして歌う事が出来るかどうかは、B先生の御判断にお任せする事にしている。
去年のウィーンでのレッスン帰国直前に、B先生ともN先生とも、私のレパートリーに関しての御相談をしたが、相当に厳しい御意見が返って来た事に起因する。このウィーンでのレパートリーに関しては、極めてデリケートな問題であると言わなければならない。
ピアニストのEさんがB先生に「このDem Unendlichenをレパートリーとして日本の演奏会で歌っても良いですか?と彼女が聞いています」と質問して貰ったら、B先生から、
「勿論OKだ!とても良く歌えているし、あなたに合っている曲だ!!!」
との返答を戴いた!!!!!!!!!!!
これは、流石に涙が零れ落ちそうになった。
7年間、諦めずに勉強してあたため続けて来て、本当に良かった。
ジェシー・ノーマンのこの曲の録音を初めて聴いた時から、いつかこの曲を自分のレパートリーに出来るように、演奏会本番で歌えるようにと、ひたすら諦めずに自分の気持ちを大切に持ち続けて来た事が今、本当に報われた。これでまた、ジェシー・ノーマンに1歩、いや、半歩近づく事が出来たかもしれないと思えるだけで本当に幸せだった。
谷岡先生、ハリセン先生、ウィーンで私のマネジメントをして下さっているM先生、そして何よりも私のような人間のレッスンを2度も受け入れて下さっているB先生、皆さんのお力によるものだと思う。
私一人だけの努力なんて、本当にちっぽけなものだ。
どんなに褒められる事よりも、このジェシー・ノーマンがレパートリーとする曲と同じ曲を自分自身がレパートリーとして歌う事を、このウィーンで認めて頂く事が出来た事が何よりも嬉しい。
私の歌う事の目標は、ジェシー・ノーマンのような美しい歌唱が出来るようになる事が一番なのだから。
感無量。
今日のB先生のレッスンが終わって御挨拶して帰ろうとした時に、B先生が「Dem Unendlichen」のメロディを鼻歌で歌っていた。ピアニストEさん曰く、
「B先生、この曲相当気に入ってますよ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(笑)
帰りに、ピアニストEさんと一緒にウィーンの路面電車に初めて乗って帰った。私はひたすら嬉しい、嬉しいの連発で、時々万歳しながら道を歩いていた(苦笑)
ピアニストEさんも、
「Dem Unendlichenはあなたに合っている曲だと思う。気持ちが前に向いてちゃんと歌えている。私もこの曲の伴奏をしてみたい」
と言って下さった。明日は、ピアニストのEさんの伴奏でこの曲を歌ってみたいなあぁ、と思いながら帰宅した。
今日は、ウィーン国立歌劇場でチャイコフスキー「スペードの女王」を立ち観する事にした。
ドニゼッティ「ルクレツィア・ボルジア」は観られなかったが「スペードの女王」のキャストを見たら、ワーグナーも歌うアンゲラ・デノケがリーザ役で出演する!!!
ワーグナー歌手の生の声を聴く事の出来るチャンス!!!これは、非常にラッキーな誤算だった。「スペードの女王」非常に楽しみだ。
オペラの感想は、また後日。
昨日の日曜日1日開いてのB先生のレッスン。まず、先週のおさらい「Du bist die Ruh」から。指摘・修正される事はもう決まっている。ウムラウトの発音。それと、所々下腹部から下の支えを発声で指摘されたが、これは一度通してB先生からOKが出た。
次に「Fischerweise」この曲は、初日のレッスンでボロボロだったのでこの曲もB先生のレッスンの度に歌っているが、苦手な曲なりにもようやく慣れて来たという所か。この曲も指摘・修正される事はもう決まっている。中低音域できちんと下腹部から下の支えで発声する事、自由な漁師なので伸び伸び歌う事、ウムラウトの発音と幾つかのドイツ語を丁寧に発音する事。それでもB先生から「大分良くなった」と言って頂けた。それでもこの「Fischerweise」に関してはまだまだ私に苦手意識があるので、もっともっと勉強・練習を継続してきちんと演奏会本番に乗せられるレベルになりたいという意識を強く持っている。こういう曲を丁寧に表現力豊かにきちんとしたドイツ語で歌う事が出来るようになる事が、シューベルト歌曲の勉強では非常に基礎的な重要な勉強だと、私は考えている。
次に、一昨日からの続き「Dem Unendlichen」をレッスンするとの事。今日は先にてっきり新曲だと思っていたのだが。昨日のピアニストEさんとの合わせ練習で、この曲のレチタティーヴォのリズムとテンポの合わせを行なったので、ピアニストEさんが伴奏をされるのかと思いきや、B先生がピアノの前に座られる。他の曲は、ピアニストEさんにも弾いて頂いているのだが。
レチタティーヴォの細かいテンポのチェックから。ドイツ語の歌詞でも重要な言葉は相当にマルカートに歌われるように指摘された。ちなみに、これはシューベルトの楽譜にマルカートの指示は無い。いつも通り御約束にウムラウトと幾つかのドイツ語の発音を修正されながら2〜3度通して歌って、B先生からOKが出た。でも、折角昨日ピアニストEさんと伴奏合わせをしたのに、B先生の伴奏で歌ってこの曲は本日終了。
B先生から、
「他にレッスンしていない曲はあるか?」
と尋ねられたので、去年のウィーンでの初めてのレッスン前におこなった初リサイタルで歌った、ゲーテ詩の「An den Mond」をレッスン曲に出した。本当は「Die Forelle」にしようかとも考えたのだが、止めた(苦笑)このゲーテ詩の「An den Mond」は、ドイツ語の詩の朗読CDを購入した中にも入っていたので、去年のドイツリート&ドイツオペラのリサイタル前にかなりドイツ語の詩のディクションを気合いを入れて行なった曲でもある。去年のウィーンでのレッスンは正味3日間だけだったのでB先生のレッスン曲からは漏れたのだけれど、この曲が何故かとても気に入っていた事、シューベルトのこのような小さな有節歌曲をきっちりと表現力豊かに歌えるようになる事が非常に大切な勉強だと私が強く考えているので(FischerweiseやWiegenliedなども含めて)この曲を是非B先生のレッスンを受けたかった。
最初一通り通して歌って、御約束のウムラウトの発音を修正された後に、テキストのディクションを行なった。ただこの曲は、流石にドイツ語の詩の朗読CDを聞きながらテキストの朗読の勉強をしただけあって、然程ドイツ語の修正は少なくて済んだ(ウムラウトの発音は別だけど)
その後再度歌のレッスンに戻る。今度はピアニストEさんが伴奏をして、B先生は譜面台斜め45度の位置、約50CMの距離でがっつりレッスン。歌詞を自分が考えている以上にもっともっとはっきり発音して歌う事、音符の動くフレーズや装飾音符のフレーズは柔らかく発声する事、同じドイツ語の歌詞が続く時、そしてこの曲は有節歌曲なので必ずコントラストを明確にして歌う事等々を指摘されたが、これも2〜3度通して歌ってB先生からOKが出た。
明日は、ウィーン滞在のB先生の最後のレッスン。明日はM先生もレッスンにいらっしゃる予定。そこでB先生から、
「明日は今日までやったレッスン曲を全て通して、コンサート形式で歌いましょう。Mさんにコンサートを聴かせるつもりで」
との仰せ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(滝汗)
マジですか?????(核爆)
大きく不安に駆られる(死)
帰り際、一つどうしても気になる事があったので、ピアニストのEさんにお願いして一つB先生に質問して貰った。それは、今回B先生にレッスンを受けた「Dem Unendlichen」を自分のレパートリーとして日本の演奏会で歌っても良いかどうか、という事。
これは去年B先生にレッスンを受けたシューベルトのバラード「Der Zwerg」と同じ意味合いがある。要するに、殆どドイツ・リート歌手の録音も少ないし、歌っている歌手が揃ってドラマティックな歌手またはワーグナーを歌うようなヘルデン歌手なので、これをウィーンでリリコの私がきちんと自信を持ってレパートリーとして歌う事が出来るかどうかは、B先生の御判断にお任せする事にしている。
去年のウィーンでのレッスン帰国直前に、B先生ともN先生とも、私のレパートリーに関しての御相談をしたが、相当に厳しい御意見が返って来た事に起因する。このウィーンでのレパートリーに関しては、極めてデリケートな問題であると言わなければならない。
ピアニストのEさんがB先生に「このDem Unendlichenをレパートリーとして日本の演奏会で歌っても良いですか?と彼女が聞いています」と質問して貰ったら、B先生から、
「勿論OKだ!とても良く歌えているし、あなたに合っている曲だ!!!」
との返答を戴いた!!!!!!!!!!!
これは、流石に涙が零れ落ちそうになった。
7年間、諦めずに勉強してあたため続けて来て、本当に良かった。
ジェシー・ノーマンのこの曲の録音を初めて聴いた時から、いつかこの曲を自分のレパートリーに出来るように、演奏会本番で歌えるようにと、ひたすら諦めずに自分の気持ちを大切に持ち続けて来た事が今、本当に報われた。これでまた、ジェシー・ノーマンに1歩、いや、半歩近づく事が出来たかもしれないと思えるだけで本当に幸せだった。
谷岡先生、ハリセン先生、ウィーンで私のマネジメントをして下さっているM先生、そして何よりも私のような人間のレッスンを2度も受け入れて下さっているB先生、皆さんのお力によるものだと思う。
私一人だけの努力なんて、本当にちっぽけなものだ。
どんなに褒められる事よりも、このジェシー・ノーマンがレパートリーとする曲と同じ曲を自分自身がレパートリーとして歌う事を、このウィーンで認めて頂く事が出来た事が何よりも嬉しい。
私の歌う事の目標は、ジェシー・ノーマンのような美しい歌唱が出来るようになる事が一番なのだから。
感無量。
今日のB先生のレッスンが終わって御挨拶して帰ろうとした時に、B先生が「Dem Unendlichen」のメロディを鼻歌で歌っていた。ピアニストEさん曰く、
「B先生、この曲相当気に入ってますよ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(笑)
帰りに、ピアニストEさんと一緒にウィーンの路面電車に初めて乗って帰った。私はひたすら嬉しい、嬉しいの連発で、時々万歳しながら道を歩いていた(苦笑)
ピアニストEさんも、
「Dem Unendlichenはあなたに合っている曲だと思う。気持ちが前に向いてちゃんと歌えている。私もこの曲の伴奏をしてみたい」
と言って下さった。明日は、ピアニストのEさんの伴奏でこの曲を歌ってみたいなあぁ、と思いながら帰宅した。
今日は、ウィーン国立歌劇場でチャイコフスキー「スペードの女王」を立ち観する事にした。
ドニゼッティ「ルクレツィア・ボルジア」は観られなかったが「スペードの女王」のキャストを見たら、ワーグナーも歌うアンゲラ・デノケがリーザ役で出演する!!!
ワーグナー歌手の生の声を聴く事の出来るチャンス!!!これは、非常にラッキーな誤算だった。「スペードの女王」非常に楽しみだ。
オペラの感想は、また後日。