【菩提樹】は曲自体の音域が低いけれど、私は低音域が弱点なので克服を目標に勉強するという目的で可。セレナーデに関しては谷岡先生いわく『一番あなたの音域に合っている、この曲はいいカンジ』と言われた。言われて私もかなりびっくり仰天した(苦笑)一つだけ物凄く強く感じたのだが、プログラムの中にこれだけ名曲を揃えてたった一曲だけでも《自分の声に合っている名曲》があるという事は非常にホッとする、安心するという事(爆)それだけでも十数曲歌う価値があるもんなんだなあぁ〜と真面目に感じた。【月に寄せる】はもともとハリセン先生からも『割りと綺麗に歌えている』との評価を頂いていたのと、谷岡先生は私がこの曲を歌うのを聴くのが好きであるらしく、可。
残り【湖上にて】【糸を紡ぐグレートヒェン】で想定外の事が起きた。私としては【湖上にて】は削除する予定だった。【糸を紡ぐグレートヒェン】の方が長いこと歌ってきているし声にも合っていると言われたし。でも、幾ら自分の声に合う曲であっても《歌いどき》があるらしい。谷岡先生から『グレートヒェンは非常に不安定。歌うなら湖上にての方が良いと思う』と指摘された。かなり驚いた。
【湖上にて】はノーマンが得意として良く歌っている美しい曲だが難易度も高く、以前レッスンでハリセン先生にも『歌えてはいるけど余裕が無い、いっぱいいっぱいに聴こえる』と言われた。だから今慌てて歌う必要も感じなかったが、やはり客観的な先生の評価というものは重要である。比較してみなければ解らない所が恐い。しかもグレートヒェンを歌った後に歌う曲は概して発声が篭りがちになり声の響きが悪くなるらしい。谷岡先生から『暫くの間、グレートヒェンを歌うのは休んだ方が良いのでは?』とアドバイスされた。自分的にも、特別好きな曲という訳でも無いし思い入れがある訳でも無いし、声に合っていると言われた事や初めてブラボーを頂いた曲だから地道に勉強しているという事なので、結論として【糸を紡ぐグレートヒェン】は無期限でお蔵入りとする事にした。
以上の選曲で谷岡先生からリサイタルの許可を頂く事が出来た。が、これからの頑張り次第にかかっているのは何等変わりが無いので超大変である。これだけの曲数を暗譜するのも去る事ながら、これだけの名曲をいかに恥ずかしくない無難なレベルまで持っていくのかというプロでも嫌がりそうな課題や難問が山積みである。