20日にハリセン先生と谷岡先生の御夫婦レッスンを受けた時の事。リサイタル本番まで後3週間余りなのだがハリセン先生からのかなり厳しく細かい指摘とスパルタレッスンで不安が倍増してしまった。長い夜勤疲れも響いていた。自分としては、もう少し以前にまだ元気な段階でハリセン先生のスパルタレッスンを受けられていたら、こんなに凹まなくて済んだのかな?とも思ったが、ハリセン先生も連続本番が続いてお忙しかったのだから仕方が無い。
1曲1曲の細かい指摘は勿論私がきちんと歌えていない事がいけないのだから、自称ハリセン先生の厳しい御指導は別に今始まった事でも無いのだし、受け入れて最後まで頑張って行くしか無い。たまたま仕事の激務とリサイタル直前というハードでシビアな状況が重なってしまったのだから。
前回のブログには詳しく書いていなかったのだが、ベートーベンのオペラ【フィデリオ】のマルツェリーネのアリアをレッスンした時の事だった。前回、リサイタルのピアニストとの合わせ練習でピアニストに、
『オペラなんだからもっと伸び伸びと歌っていいんじゃないかしら。あなたのは何だかソルフェージュみたい』と指摘された事は先日のブログにも書いたと思う。
ベートーベンのオペラ【フィデリオ】のマルツェリーネと言えば、日本ではレジェーロやリリコ・レジェーロなど軽くて綺麗な声のソプラノが主に歌う役である。ベートーベンのオーケストラはかなり分厚く重厚ではあるが、それでも私が所有している録音では、カラヤンはヘレン・ドナートに、ベームはルチア・ポップにマルツェリーネを歌わせている。私自身もこれらの録音を参考に勉強して来た。なるべく端正に細く軽やかに歌うように、私自身に出来る最大限の努力をして来たし今もしている所だ。
ハリセン先生に、
『声の響きが硬くて息が流れていない』
と指摘されて、自分の息の流れが響く発声のポイントで歌うと、どうしても自分がイメージしているドナートやポップよりも太めの声になってしまう。声が太めになってしまうと、どうしてもマルツェリーネのイメージから違ってしまう。対策としては、発声が太めになったとしてもなるべく軽く明るい声色で歌わなければならない。これで多少はソルフェージュのようなオペラアリアからは脱却出来たかも知れない、と思ったのだが、やはり私自身の声の太さは気になる。自分の発声技術が未熟なのだから今これからすぐに修正する事は難しいのは解っている。