今日は18日振りの日勤だった。最近昼夜逆転の生活を強いられて来たので久々の昼間の仕事はカンペキに目の焦点が合って無かった気がする。それでも笑顔で98歳のおばあちゃんを持ち上げる辺り看護師としてはまあまあかなぁ(爆死)と思う。
さて、いよいよウィーン行きまで1ヶ月を切った。昨日は何とかヘンデル・プログラムの先も見えたし、ヘンデルに関しては余り多くの課題では無くて少ない課題だが修正が難しいという事をミルヒー先生から指摘されたので後は時間をかけて課題に取り組む予定。で、来月ウィーンに持って行く予定のレッスン曲に取り掛からなければならない。先日リサイタルで歌ったベートーベンとシューベルト以外に、私が涙が出る程苦手なモーツァルトのドイツ歌曲2曲と新たにシューベルトの歌曲1曲をウィーンのレッスンに持って行く。早急に譜読みを再開しなければならないのだが、休日は来月まで無いので今は楽譜のチェックと有名歌手の演奏を聞くしか無い。ウィーンに持って行くレッスン曲は、モーツァルト【菫】【ルイーゼが不実な恋人の手紙を焼いた時】、シューベルト【こびと】である。私はモーツァルトに対する苦手意識が超強力なので、レッスンを受ける必要性がかなり大きい。
が、今回の目玉は何と言ってもシューベルト【こびと】である。この曲は以前2回程谷岡先生にレッスンで見て貰った事がある。しかし難曲でマイナーで録音数も極端に少なく、恐らくレッスンに持って来た生徒も私くらいのもので、レッスンを受けたというよりは私が歌うのを聴いて頂いたカンジであった。谷岡先生もハリセン先生も歌った事は無いようだった。
私がこのシューベルト【こびと】ドイツ語表記【Der Zwerg】という歌曲に惚れ込んだのは、私が最も尊敬し愛するアメリカ人ソプラノ歌手ジェシー・ノーマンの《シューベルト歌曲集》の録音にクレジットされていたのを聴いてからだった。そのノーマンの録音CDには他にもシューベルトの名曲【ミューズの寵児】【魔王】【糸を紡ぐグレートヒェン】【死と乙女】【ガニュメート】【ズライカ】等が収録されていたが、私が興味深く惹かれた曲はこれらの曲ではなかった。他に興味を惹かれた曲の一つが【こびと】である。興味を惹かれた曲の方向性に関しては、私の場合かなりアンテナの向きや感度など少し独特なんで説明のしようが無い。ただ、ノーマンの《シューベルト歌曲集》を何百回と聴くうちにいずれ自分が歌う事を強く望むようになってしまった。